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内容説明
アニメは原作の後日談だった!だれもが憧れるユートピア成立の前史から、ムーミン一族の「もう一つの顔」が浮かんでくる。まったく新しいムーミン読解。
目次
第1章 民話からたどるムーミン
第2章 孤児と災害
第3章 もう一つのムーミン谷
第4章 境界線の破壊
第5章 キャラクターの変貌
第6章 住人の大移動
第7章 ムーミンママとモラン
第8章 ムーミンの世界救済
第9章 共存のユートピアへ
第10章 ムーミンが語りかける未来
著者等紹介
熊沢里美[クマザワサトミ]
1987年生まれ、福岡県北九州市出身。文筆家。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程修了。在学中、北欧諸国の文化に興味を持ち、アイスランドを一人旅する。その後フィンランドやデンマークにも足を運び、北欧の精霊信仰や神話、民話、デザインについて学ぶ。小説やエッセイ、批評などを中心に幅広く執筆活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
44
驚くのは、もちろんムーミンとは何者であるかということ。きちんと説明をされても、「そうは言うけれど……」と、残るものが。アニメしか知らない人が実はほとんどだろうが、やはり原作を読んでみないといけないな。オビにあるように、「アニメは原作の後日談」というのは当たっていると思う。ムーミンが北欧のフィンランドという土地と自然から生まれてきたことが心から納得できた。2017/04/05
Yu。
21
ヤンソンの生まれ育った北欧独特の厳しい気候や当時の時代背景、そして彼女が社会風刺画家というのを前提に踏まえていないとなかなか原作やコミックの『ムーミン』を理解出来ない。。そこを原作の陰(冬場)と陽(夏場)の物語とで大きく分け、その理由を事細かく解いていく(ムーミン愛がハンパない本書の著者による)解読本。一度 原作・コミック・アニメ(平成版)を全部通してから改てこれを読み直したなら真のムーミンファンになれる気がする(๑¯ω¯๑)2016/12/18
鳩羽
13
二つのアニメ、コミック、そして原作の児童文学とあるムーミンだが、アニメと原作ではキャラクターやその性格に違いがある。それを原作の後半で起こった、ムーミン達夏の世界と、見えない存在である冬の世界との境界が混じってしまった危機から、読み解いていく一考察。孤児がほとんどのムーミン谷のメンバーが、自然の脅威と、他者との付き合い方からそのユートピアの喪失の危機を迎え、それを乗り越えた後の再生後のユートピアを描いたのがアニメではないかというのに納得。あとムーミンママとモランの対の関係性も、神話の型を感じさせて面白い。2014/06/10
羽
11
☆☆☆☆☆ サブタイトルは「孤児たちの避難所」…ん?孤児たち?思わず手に取りました。本書では児童文学(原作)に焦点を当て、知られざるムーミン谷の秘密を暴いていきます。普通に原作やアニメを見ていたら気付かない、隠された裏側のストーリーがあるのです。読み終わると、ムーミン谷の仲間たちをより一層好きになっていました。2015/01/22
こだま
9
ムーミンの解説本。原作やアニメに触れたことがないので、これから読もうと思いました。2019/03/07