内容説明
本書は視覚機能を工学的に実現しようとするマシンビジョンの問題に早くから取り組んできたHornのこれまでの研究成果の集大成とも言える本である。前半の2章から8章の内容は、既存の画像生成過程および画像処理の理論について述べられている。後半の9章以降は、Horn自らがこれまで押し進めて来た方法論に基づき、画像を頼りにロボットが外界を操作したり行動するために必要な、3次元物体の色、形状、動きを復元する問題に関して、問題の理論的背景から、道具立て、アルゴリズムの定式化に至るまで、詳細にわかりやすく述べられている。
目次
画像生成過程と画像入力
2値画像(幾何学的性質;位相幾何学的性質)
領域と領域分割
画像処理(連続画像;離散的画像;エッジとエッジ検出;明度と色彩)
反射率分布図(照度差ステレオ;陰影からの形状復元)
動き場とオプティカルフロー
写真測量とステレオ
パターン分類
多面体物体
拡張ガウス像
受動的ナビゲーションと運動からの構造復元
部品の取りだし(ビンピッキング)
付録 便利な数学的手法