出版社内容情報
「日本文化の風土」に続く風土論第二弾。〔内容〕環境考古学/風土の起源/稲作半月弧と麦作半月弧/東西の洪水伝説と文明の興亡/東西の神話にみる森の破壊/東の多神教・西の一神教/自己否定の文明・自己肯定の文明/自然支配思想の終焉
【目次】
1. 自然と人間の関係の科学―環境考古学―
1.1 地理学からの出発
1.2 階級支配の科学の限界
1.3 地理学と歴史学の自己崩壊
1.4 自然と人間の関係の科学の再出発
1.5 環境考古学
2. 東洋と西洋の風土の起源
2.1 東洋の湿潤・西洋の乾燥
2.2 花粉分析から気候変動を復元する
2.3 ヒマラヤの上昇とアジアモンスーンの誕生
2.4 東西の風土の起源と人類の進化
3. 東亜稲作半月弧と西亜麦作半月弧
3.1 定住革命から農耕革命へ
3.2 ヤンガー・ドリアスの寒冷期と麦作農耕の起源
3.3 東洋における農耕の起源と環境
3.4 農耕を誕生させなかった環境
3.5 東亜稲作半月弧と西亜麦作半月弧
4. 東西の洪水伝説と文明の興亡
4.1 文明胎動の予兆としての大洪水
4.2 ノアの大洪水と都市文明の誕生
4.3 中国の大洪水伝説と文明の興亡
5. 東西の神話にみる森の破壊
5.1 「ギルガメシュ叙事詩」にみる森の破壊
5.2 「日本書紀」にみる森の破壊
5.3 森を破壊する神と森を守る神
6. 東の多神教・西の一神教
6.1 宗教は風土から生まれた
6.2 気候変動が巨大宗教を誕生させる契機
6.3 森を守ることは仏教を守ることだ
6.4 「文明衝突の時代」から「文明融合の時代」へ
6.5 欲望のコントロール装置としての宗教
7. 自己否定の文明・自己肯定の文明
7.1 「物づくり」から「人づくり」の時代へ
7.2 自己否定の文明
7.3 自己肯定の文明
7.4 21世紀日本のヴィジョン
8. 自然支配思想の終焉
8.1 風土が歴史を決めた
8.2 自然支配思想の終焉
9. あとがき
10. 索 引
内容説明
本書の中で筆者は日本の風土や神話を日本人の歴史認識の中にきちんと位置づけ、科学的に研究し、自然と人間の関係の研究から人類と地球の未来を予測する分野を環境考古学として体系化する試みを行う。自然と人間の関係の科学としての環境考古学が、21世紀の地球環境と人類の危機の時代に、子どもたちに夢を与え、新たな世界観と新たな歴史像・文明像を創造する牽引車になれることを願って本書を書いた。
目次
第1章 自然と人間の関係の科学―環境考古学
第2章 東洋と西洋の風土の起源
第3章 東亜稲作半月弧と西亜麦作半月弧
第4章 東西の洪水伝説と文明の興亡
第5章 東西の神話にみる森の破壊
第6章 東の多神教・西の一神教
第7章 自己否定の文明・自己肯定の文明
第8章 自然支配思想の終焉



