目次
1 リンはいのちの元素
2 リン鉱石は枯渇する
3 地球環境問題とリン
4 リンがなければ食料は生産できない
5 リンは広範な産業分野で使われています
6 地下リン資源から地上リン資源へ
7 地上リン資源の活用
8 リン「自給」体制構築への道
著者等紹介
大竹久夫[オオタケヒサオ]
1949年熊本県に生まれる。1978年大阪大学大学院工学研究科博士課程修了。広島大学工学部教授、大阪大学大学院工学研究科教授を経て、大阪大学名誉教授、広島大学名誉教授。早稲田大学総合研究機構リンアトラス研究所客員教授。一般社団法人リン循環産業振興機構理事長。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くものすけ
13
リンの重要性を初めて認識出来ました。人間は生きる為に毎日欠かさず1グラムのリンを摂る必要があるとか。植物、動物が生きる為にもリンは必需品!しかも、日本には地下資源としてのリン鉱石などはゼロ、全量を輸入に頼っている…リンの世界的な遍在は著しく地下資源としてモロッコの地下に70%以上、更にイラク・中国など。輸入に頼らずリン資源のリサイクル(汚泥・糞尿他)を徹底すれば大幅な輸入節約が出来そう。生命の根幹を為す最重要元素(P)にもかかわらず、人々の認識が余りに低い事を著者は嘆いている…2025/01/29
解析概論
0
家庭菜園で利用する8−8−8肥料の成分であるリン(P)肥料について知りたくて手に取った本ですが、リンを中心に幅広く関係している領域が取り上げられた内容になっていて、リンという資源物質を取り巻く状況を俯瞰して理解することができました。専門的な記述が多いと感じましたが、文章は非常に読み易いものでした。輸入に依存しているリンがないと、食糧の生産ができなくなり、食糧自給の手段を失うことになるという部分には、危機感を覚えました。2023/01/04