感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
60
内在する光と影に怯え続け才能を開花しきれない自分をとうとう解放するルシファ。自らの絶望と混沌を受け入れ光に変えていくルシファの舞台が目の前に広がるような圧倒的な立体感と一体感に暫し放心する程、読みての熱量をも巻き込んでいく凄まじさ。内が変われば外はいかようにも変容する。絶望、孤独、狂気を混ぜ合わせた闇から放つ光の先の解放を踊りで表現することで得も言われぬ恍惚感を生み出す奇跡のような舞台、いつかそんな瞬間に立ち会いたい。バレエという芸術に魅せられるまさに名作。2020/01/21
meirin
2
うーん。なんだろう。やっぱり最後はこの終わり方しかないのか。何も無いところから何かを生み出すという事は大変なエネルギーがいるとは思うが、これほどまでしなくては無理だったのか。お互いしか見えていないまますれ違い続けるのが辛いお話だった。2009/03/26
けいちか
1
3巻と4巻には「麗羅からの手紙」が前後編で収録されている。何故かこちらの作品は以前に読んだことがある。しかし、ロシア人の女性の姓には「~ノフ」というのはないので、そこはもう少し調べて欲しかった(女性だったら同じ苗字でも~ノワになる)。2009/10/26
olive
1
せつないな~。芸術を極めるためとはいえ、愛する人とすれ違ってしまうのはつらい・・。2010/03/25
usadanekoda
0
お借りして読了。個人的にはルシファよりパトリックの方が魅力的でした(ジャンに切り捨てられてから自らのバレエを見出している様がとても主人公っぽい)二人にとっては幸せなのだろうけど、どこか悲しい最後でした。電車の中で読んではいけなかった。ずっと涙目的な意味で。2016/04/13