- ホーム
- > 和書
- > コミック
- > 少女(小中学生)
- > 少女(小中学生)その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
69
子どもが大きくなり臨時職員で小学校教師に復職した主人公が出会う、貧困家庭、問題家庭の子どもたち。一度見抜く目を持つと、その教師のもとにそんな子らが集まる不思議があるという。逆を言えば、見抜けない教師のもとにいる子らには救いの手は差し伸べられないということ。問題提起の本ゆえ、これでもかというほどの問題が起きる。貧困、虐待、DV、生活保護、リストカット、アルコール依存、DV夫からブロックしきれない制度の不備・・・。「わかってきた。神様の目が届かない子もいるって」。忙しい神様のお手伝いがしたい。2016/10/15
ツキノ
14
なんともずっしりくる漫画。「日本はいまはみんな中流。格差なんてない」というのは中流以上の人の無知からくることばだというのがよくわかる。経済右肩上がりの親の世代と同じくらいお金を使っていて子どもが高校卒業するころにふと気づいたら…というのは耳が痛い。親が病気の子に「あなたがしっかりしなきゃ」「お母さんの面倒を見てあげられるのは身内の君だけだ」などのまわりの励ましのことばが子どもを追い詰めるケースも苦しい。親の虐待、夫のしDVなど現代の抱える問題が詰め込まれていてかなり重い。他の批判はせずしっかり生きよう。2015/10/06
シナモン
11
重い内容ですがよく構成されてます。彼らの救いってあるのかな?読んで感情移入するとなんだか辛くなる。けど、こういう現実があるって多くの人に知ってほしい。今の世の中、本当に行き詰ってるよね。最後の生活保護の男の子の「どんな無理ゲーだよ」に返す言葉が無いよ。 2015/10/16
SURI
9
一人娘が大きくなっったのを機に小学校教師(臨時採用)に復職した主人公仁藤涼子。男子生徒の万引きをきっかけに子供たちを取り巻く過酷な環境と社会の仕組みに目を向け始める。いじめ、不登校、リストカット、生活保護、医者の処方薬による薬物依存、虐待、夫からのDV、学費の高騰・借金、JKビジネス、非正規雇用増加…。養護教諭の大川さんの言葉「私たち子どもの世代はどんどん下流に流されてる」にはハッとさせられた。「ローンで家買って子供は貯金で大学行かせて老後は年金で暮らす」生活は現代の若者にとってもすでに幻想となっている。2016/11/17
こばまゆ
8
貧困、母子家庭、DV、学校の教師、ソーシャルワーカー、NPO、学習支援、 不登校 子ども達の抱える背景などを、盛沢山、描かれている。 子どもの貧困を考えるうえで、こんな背景があるかも?という現実を知るのに漫画という手法なので、広く知ってもらえそうですね2015/07/26