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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パンジャビ
8
「失業忍法帖」と「冷蔵庫の…」が面白かったので、こちらも。これもいいな!杉山さんの絵が本当に好きだわ。女性はキリリと美しく、男性は文句なくカッコいい!物語は時々台詞が難解だけど(笑)どう転がるのか全然分からなくて楽しいし、かと思うと胸にズキューンと来るシーンがあったりして(本作だと、千越を思うトラの心情とか)読み応え満点。ブログを拝見して知ったけど、2011年にデビュー10周年だそうで、その頃から忍法帖を連載してたみたい。長く短編を沢山お描きになってた方なんだろう。初期短篇集も近年出たみたいだしなぁ。2015/04/18
たにしぃ
8
テンポ、間合いが独特で、はじめは読みづらいなと思ったけど面白かった。この時代はこんな空気だったんだなあーと凄く実感できる。「すべての女が望むことは?」という謎かけの答えは、この時代だとなかなか難しい事だったんだろう。それにしても千越(ちお)ちゃんは10月1日うまれ→1001→千越って手書きでサラッと書いてあったけどなんというネーミング!と驚愕した。2013/01/27
ゆずり
5
聖書から映画まで、お話に巧みに織り込まれた引用に、洒脱な台詞回し、戦後の文化風俗描写が素敵。トラと千越の関係がこの先どう変化するのか実に楽しみ2010/06/22
みどり
4
あーこの作者さん好きだ。明治失業忍法帖と冷蔵庫が好きで手を出してみたけれどやっぱりいい!女の子は凛と気高く、でも可愛らしくて男の子はちょっとヘタレだけどいざという時はきめてくれる。この作者さんの話や台詞は基本的難解な上、分厚いので読むのに時間がかかるけど、その分どっぷり浸かれるので楽しいです。今回は戦後直後の日本が舞台。女好きで盗っ人で、でも優しいトラとそんな彼に「盗まれた」美少女で元生き神のお嬢様・千越の出会いからその日々まで。二人の関係性がツボなので、早く続きも買わなくては!!時代考証も細かくて丁寧。2015/08/01
きじとら
4
小悪党・トラと元生神の美少女・千越のコンビが、大戦の傷癒えぬ昭和日本を舞台に繰り広げる活劇帖。失業忍法帖が面白かったので、遡ってこちらにも手を出してみました。忍法帖でも感じたことですが、作者さんは時代の空気を描くのが巧みな方だなと思います。自然に描き込まれた文化風俗もそうですが。共に価値観の転換点とでもいうべき時代。そんな時代に翻弄されつつも、世の中を見据えて必死で生きて行こうとする人々を描くのが特に巧く、一人一人に血が通っている感じがします。(続きます)2011/10/14