出版社内容情報
にだんべっど、お兄ちゃんが上の段で、わたしは下の段。そこでおしゃべりしていたら…。それぞれの段で眠りにつく直前にかわす、ちょっとした会話がキッカケとなって、夜の街、ジャングル、難破船…と、夢のかけらのような冒険がはじまります。美しく圧巻のラストシーンが必見です! 斉藤倫さん・うきまるさんコンビの不思議懐かしい物語に、五十嵐大介さんがキュートで新しい筆致をもって応えた絵本。
内容説明
「わたしたちのべっどはにだんべっど。おにいちゃんがうえでわたしはした。どうしてかな」ぱちん、ぱちん、でんきをけして、さあ、こんやは、どこへいく?
著者等紹介
斉藤倫[サイトウリン]
詩人。『どろぼうのどろぼん』で日本児童文学者協会新人賞、小学館児童出版文化賞を受賞
うきまる[ウキマル]
絵本作家。横浜生まれ。日本大学芸術学部デザイン科卒。2019年『はるとあき』(絵・吉田尚令)でデビュー
五十嵐大介[イガラシダイスケ]
マンガ家。埼玉県生まれ。1993年に『月刊アフタヌーン』(講談社)にてデビュー。2004年『魔女』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。2009年『海獣の子供』(以上、小学館)で第38回日本漫画家協会賞優秀賞および第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
99
斎藤倫・うさまる作。お兄ちゃんが上で、妹のわたしが下。夜になるといつしか幽霊の国に来ていた。お兄ちゃんが布団をかぶって助けてくれた。別の晩、ジャングルにいた。ベッドは木の上、吹き飛ばされそうになったのを犬のふさおが助けてくれた。別の晩、船が難破して、ベッドが橇になって北極を疾走した。私の涙も凍って吹き飛んだ。お兄ちゃんが入院した。二段ベッドの上に寝てみた。そしたら天井が開いて、三段、四段、十段、百段ベッドになって、窓からお兄ちゃんの病室に飛び込んだ。躍動感あふれる想像の世界。二段ベッドはどこにでも行ける。2023/03/10
seacalf
66
手を伸ばさずにはいられない斉藤倫さんとうきまるさんの合作絵本。眠る間際の二段ベットが楽しいお話のきっかけ。見るだけでも心浮き立つ大冒険の世界へといざなう。のびやかな想像力、兄のさりげない優しさ、斉藤倫さんの言葉のこころよさ、身近に感じるきらめきを掬いあげてくれる今回も良い仕上がり。この年頃ならではの兄妹のぴったりした距離感もいい。最後のびっくりする展開に思わずにっこり。二段ベットで寝た経験がある人も、そうじゃない人も幼い頃に想像した空想世界での冒険を思い出すのではないだろうか。今回も楽しい絵本だった。2022/11/19
ヒラP@ehon.gohon
34
表紙の絵はどこかミステリアスだったのですが、開けたらびっくり活劇の世界でした。 昔感覚の二段ベッドは、冒険の世界に向かう機械だったのでしょうか。 ここまでの想像力を持たない自分は唖然としてしまう世界でした。 でも、病院に入院したお兄ちゃんに会いに行けるように、ベッドの巨大化は素敵でした。2023/04/09
ケ・セラ・セラ
26
頼りがいのある頼もしいお兄ちゃん。二段ベッドで夢の冒険世界へどこまでも!二段ベッドは兄弟姉妹にとって、不思議な空間ですね。私も子どもの頃は二段ベッドで、私が上、妹が下でした。上と下で会話したりも思い出されました。2023/01/24
Cinejazz
25
〝私たちのベッドは二段ベッド。お兄ちゃんが上で、私は下。どうしてかな? 「私も上に寝たい」と、言ったら「上はとっても危ないんだ。お前には、まだ早い」と、お兄ちゃん。 それは本当のことだった・・・〟それぞれの段で眠りにつく前に交わす、ちょっとした会話・・・天井裏のお化け、幽霊街、ジャングル探検、嵐の中の難破船…兄と妹が夢中になって話す冒険談の数々。やがて、二段ベットが、三段、四段と積みあがっていく圧巻のラストは必見です。👧🛏🛏👦🛏🛏🛏2024/05/19