出版社内容情報
語り手のねずみが、イソップ寓話を子ねずみたちに聞かせる「イソップねずみの イソップものがたり」。ぶどうを狙うきつねが、「あんなぶどう、きっとすっぱいにきまってる」と言ってあきらめたのは、ただの「悪態」ではなく、心を前に向けるためーー精緻でかわいい動物たちが、奥深く優しいメッセージを、ハートフルに伝えます。
内容説明
語り手のねずみが、イソップ寓話を子ねずみたちに聞かせる「イソップねずみの イソップものがたり」。きつねが、「あんなぶどう、きっとすっぱいにきまってる」と悪態をついたのは心を前に向けるため…?―精緻に描かれたかわいい動物たちが、奥深く優しいメッセージを、ハートフルに伝えます。
著者等紹介
しもかわらゆみ[シモカワラユミ]
東京都生まれ。2001年より講談社フェーマススクールズ(KFS)の通信講座にてイラストレーションを、同講座修了後はKFS直営教室で動物細密画(ワイルドライフアート)を学ぶ。2013年、同スクールが主催した「第7回KFS絵本グランプリ」にてグランプリを受賞。『ほしをさがしに』(講談社)で絵本作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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やま
70
物語は、紀元前6世紀ごろの古代ギリシャのイソップが作ったとされるイソップ寓話の中の「きつねとぶどう」を、語り手の「イソップねずみ」が物語るという形式を付け加えて創作した絵本です。キツネは、高い木にある美味しそうなブドウが、どうしても食べたく何回も木に向かって飛び上がりますが、ブドウにとどきません。最後には、「ちぇっ、あんなぶどう きっと すっぱいに きまっている。ちっとも たべたくなんか ないや!」と言って去っていきます。キツネは、どうしても手に入らないので悪態をつきました。🌿続く→2022/07/02
p.ntsk
39
イソップ寓話を元にした絵本。教訓はともかく柔らかなタッチのしもかわらゆみさんのイラスト目当て。きつねもねずみもふさふさとした毛並みの感触が伝わってきそう。つぶらな瞳のねずみも可愛い。 2022/08/13
Cinejazz
22
〝ある日のこと、腹ペコのキツネが、頭のうえに葡萄がぶらさがっていることに気づきました。「うわア!おいしそう!」 キツネは大喜びで、ピョンと飛び上がって葡萄の房をとろうとしました。何度も何度も飛び上りましたが、どうしてもとどかない...とうとうキツネはへたりこんでしまい「ちぇっ、あんな葡萄、きっと酸っぱいに決まってる。 ちっとも食べたくないや!」・・・〟 <ねずみのイソップ>は、葡萄の木に駆け登ると、仲間のねずみにポーンとほって寄こして「手に入らないと決めてしまうのは、早すぎたかもね」・・・。2025/02/07
ケ・セラ・セラ
20
イソップの『きつねとぶどう』を、お話上手な語り手イソップねずみが、子ねずみたちに物語るという形式。しもかわらさんの描くねずみときつねの、生き生きとした表情と動きよ。何より表紙、さらに裏表紙のきつねの表情に射抜かれてしまう。イソップ物語部分を縁取るぶどうモチーフも素敵です。子ねずみが言うように、物語も聞き手の捉え方で幾通りにもなりますね。奥深さを感じます。2025/04/12
喪中の雨巫女。
18
《本屋》狐の負け惜しみする姿に、ついニヤリ。2022/03/29