出版社内容情報
ちょうちょうがはばたいたら、くまが目をさまし、驚いてかえるが川にとびこみ、食事の邪魔をされた魚は逃げだし、釣りをしていた少年はあきらめて帰り、少年に出くわした子うまは木にぶつかり……。小さな動きが、だんだん大きな出来事を引き起こしていく、「バタフライ効果」から、蝶の一生のうち一番幸せな一日を描いた絵本。ページはすべてひとつながりになっていて、文章は蝶の飛翔の軌跡に載せている絵巻物のような絵本。
井上奈奈［イノウエナナ］
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
86
井上奈奈さんの絵本。ちょうちょうが羽ばたくと、熊の眠りを覚まし、カエルは驚いて川に飛び込み、釣りをしていた少年は魚を釣り損ね、仔馬がぶつかった木からコウモリが羽ばたき、夜と思ったひとびとは眠りにつき、みんなが寝静まった後、ちょうちょうは地球の回る音を聞きました。そして、その音に合わせてダンスしました。これはちょうちょうの１日と一生のお話です。明るい色と素朴な絵です。バタフライ効果って、ちいさい子どもには新鮮だろうな。こうやってこどもは因果を教えられて育つんですね。2021/11/25
♪みどりpiyopiyo♪
55
春の1日を描いた絵本を読みました。ちょうちょうの 小さな羽ばたきが 軽やかに伝わり… ■小さな女の子のような蝶々さん。ふわり ひらりと羽ばたいて。蝶々の軌跡を追うと ページはすべてひとつながりになっていて、まるでソーダ水の中をひらりふわりと進むみたい♪ ■春のお日さまを浴びて、あるいは森の木漏れ日の中で 読みたいご本でした *ଘ(੭*ˊᵕˋ)੭* （2018年）2019/04/09
アマニョッキ
51
姪っ子ちゃんへのプレゼント選びにて。井上奈奈さんは舞城王太郎さんの新作二冊で装画を担当されていて、その絵の可愛さと色づかいに一目惚れ。わたしの頭のなかで鐘が「リンゴーン♪」と鳴り響いたほどでした。完全にわたしの好みで選んでしまったこの本だけど、この発色(昔のプリントごっこの絵の具みたいなの！)と可愛い絵、女の子なら絶対好きだと思う(と信じている)し、ママ(弟の嫁。おしゃれさん。)には間違いなくうけるはず(だと信じている)。内容は少し大人向けなんですけどね。バタフライエフェクトのお話です。2018/12/29
ぶんこ
42
気持ちが少し落ち込んだので、明るい表紙の絵本を読んでみました。全体の色彩が鮮やかで、ちょうちょうのはばたきから始まるバタフライ効果で熊からと進んで沢山の蝙蝠に至ってドド〜ンと気持ちが落ち込む。蝙蝠が大の苦手なのです。しかも住宅街を真っ黒にして夜と間違う人間たち。私には怖すぎました。途中にちょうちょうが現れて夜明けまでダンスは「蝶々喃喃」でしたが、最後が哀しい。私には怖い本となってしまいました。2022/02/18
anne＠灯れ松明の火
25
隣市新着棚で。登録しようとしたら、読みたい本になっていたが、何がきっかけなのか記憶にない(苦笑) 初読み作家さんで、読友さんご紹介でもない。何かに紹介されていたのかな？ ちょうちょうがはばたいたら、くまが目をさまし、……と、脈絡のないものが次々と現れる。柔らかい色が中心だが、ショッキングピンクも使われている。なんだか不思議な作品だった。2018/06/07
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