出版社内容情報
所属する劇団のオーディションで不合格になった亜麻音。落ちこむなか、休日の予定を父に変えられて、なんでも人まかせにしていたことが嫌になり、家を飛び出してしまう。たずねたのは、不登校になっているマリナの家だった。家庭の事情が変わったことになやみながら、大好きだったゲームをやめたり、学校に行きたい気持ちをのぞかせたりするマリナを見て亜麻音は…。小4の女の子が、自分のことは自分で決める、と考えていく物語。
内容説明
劇団のオーディションで不合格になった亜麻音。休日の予定はパパが勝手に変えるし、髪型や服はママの言いなり。頭の中には「に・げ・ろ!」の矢印が!たずねたのは、不登校中のマリナの家で…。小4の女の子が、自立心をはぐくんでいく物語!小学校中学年むけ読み物。
著者等紹介
おおぎやなぎちか[オオギヤナギチカ]
秋田県生まれ。みちのく童話会代表。主な作品に、第45回児童文芸新人賞『しゅるしゅるぱん』(福音館書店)、第42回児童文芸家協会賞「オオカミのお札」シリーズ(くもん出版)などがある
坂口友佳子[サカグチユカコ]
1989年大阪府生まれ。イラストレーター。京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業。MJイラストレーションズ卒業。TIS会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yumicomachi
4
劇団に所属する小4の亜麻音。少し自信のあったオーディションが不合格だったショックから立ち直れずに一週間が過ぎたとき、祖母の家にいく予定を父親が川でのバーベキューに勝手に変えてしまう。そのことや、服装や髪型を母親に決められていることへの反発から家を抜け出し、以前仲が良かったマリナのうちへ。マリナは不登校になっていた……。「自分が進む矢印の方向を自分で決める」ことの難しさと大切さを考える物語。めでたしめでたしで終わらず、自立して生きる上での困難も予期させながら光を感じるラストが良かった。2024年10月刊行。2024/12/06
芦屋和音
4
小4の亜麻音は劇団に所属するもオーディションになかなか受からない。休日の予定はパパに勝手に決められるし、服や髪形はママの言いなり。マリナの家に逃げ込んだ亜麻音は……。自分で決めたことに結果が伴わないとひどく落ち込む。本書で、この感情は当たり前だと優しく認めてもらえた気がする。自分で決めることは怖いし誰のせいにもできなくなるけど、やっぱり自分で考えたいし、何度でも挑戦したっていいじゃない!2024/11/15