内容説明
日中戦争期、日本軍は抗日勢力を排除するために、万里の長城の主として北側の広大な地域を「無人区」・「無住禁作区」とし、住民を「集団部落」に押し込めた。その過程でおこなわれたことは、まさに三光―殺し・焼き・奪い尽くす―政策の典型であった…。日本軍による中国(華北)“無人化”政策の全貌が、日中歴史研究者による共同の調査・研究で、いま明るみに。
目次
第1部 日本人から見た「無人区」(「無人区」の実態―いくつかの実地調査から;日本軍による「無人区」化政策と中国の抵抗)
第2部 ある特殊戦略地帯―長城線上の千里の「無人区」(「無人区」の設置と抗日ゲリラ戦争の展開;「三光作戦」と「人囲い」;勇敢な人民、頑強な闘争)