内容説明
深いつながりと類似性、他方での、厳しい対立と独自性―。和解と共存に向けた第一歩。儒教(性理学)の展開から近代の幕開けまでを描く17テーマ。
目次
第3部 両班と武士の時代(朝鮮社会を動かした性理学;武士の社会と儒教;かな文字の誕生;新しい時代を開いたハングル;日本間と庭園をつくりあげた人々;伝統家屋から見た両班の生活;東アジアを揺るがした壬申倭乱;豊臣秀吉の朝鮮侵略;両班;江戸時代の武士の生活)
第4部 新しい時代への準備(善隣友好の使節団朝鮮通信使;朝鮮時代の農民のくらし;江戸時代の農民のくらし;仮面劇と民画が語る時代の風景;歌舞伎と浮世絵が語る時代の風景;西洋文明との衝突と日本の選択;西洋文明との衝突と朝鮮の選択)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shoji
31
日韓の歴史の先生が両国で共通に使える教科書を目指して書かれた物です。 ある一つの事柄に対して日本と韓国の先生がそれぞれ執筆している点がユニークです。 良く言われる、「正しい歴史認識」って何だろうと思う。 豊臣秀吉は、朝鮮の役で朝鮮人を大量殺りくした。 吉田松陰は、日米・日露和親条約による不利益は朝鮮や清を植民化してペイすべきと唱えた。 西郷隆盛は、修好通商を武力で開かせる征韓論を唱えた。 三人とも日本ではヒーローだ。尊敬する人物だったりする。ゆえに、正しい歴史認識って何だろうと思う。まだまだ勉強不足だ。2016/05/01
なつきネコ@小学校に入学した化け猫
7
久しぶりに大学の教材を読了。日韓の教師が共通の教材として書かれたが、互いに納得する歴史は難しい。これは歴史の基本。その基本の韓国をわかってなかった。同じ儒学を学んでも科挙制度を守り両班を発展させた朝鮮。一部の学者が発展させた日本。造園に力をいれた日本。自然なままを好んだ朝鮮。違いから文化を育んだな。西洋の力を取り入れた日本。西洋に抵抗し飲み込めれた朝鮮。しかし、朝鮮でも開化論、衛正斥邪論と争っていたのは日本と一緒。ここから、2カ国は互いに理解できない距離にまで別れさせた。その違いを考えないといけない。2022/01/20