出版社内容情報
《内容》 必ずおさえておきたい日常診療の禁忌がコンパクトな1冊になりました!診療や検査,投薬,処置,手術時の禁忌について,なぜ禁忌なのか,その根拠と代替療法,ピットフォール,対策を1項目1ページで解説.最低限知っておくべき禁忌事項を総チェックするのに便利です!
《目次》
第1章 内科系・外科系の医療禁忌事項
§1 外来診察時の禁忌事項
1.発熱・発汗の患者さんを診察する場合,頸部の触診を
忘れてはならない
2.脈拍数が正常なだけで,甲状腺機能亢進症を否定しては
ならない
3.fT3,fT4高値,TSH低値のみで甲状腺機能亢進症と診断し
メルカゾールを開始してはならない
4.頭痛の患者さんを診察する時には急性緑内障発作の鑑別を
忘れてはならない
5.リンパ節腫大の患者さんにむやみにアンピシリンを処方して
はならない 他
§2 処方時の禁忌事項
1.感染性腸炎が疑われる患者さんに強力な下痢止めを投与して
はならない
2.牛乳アレルギーの患者さんの下痢にラックビーRを投与して
はならない
3.薬剤アレルギーの問診をせずに,消炎鎮痛薬や抗生物質を
投与してはならない
4.アルサルミンRとニューキノロン系抗菌薬の併用には
注意しなければならない
5.消炎鎮痛薬とニューキノロン系抗菌薬の併用には
注意しなければならない 他
§3 検査に関する禁忌事項
1.誤嚥しやすい患者さんにバリウムを用いた上部消化管造影検査を
行ってはならない
2.消化管穿孔が疑われる患者さんにバリウム造影を
行ってはならない
3.上部消化管内視鏡検査を仰臥位で行うべきではない
4.中毒性巨大結腸症(toxic megacolon)では大腸内視鏡は
禁忌である
5.ビリルビン高値の患者さんに点滴静注胆嚢胆管造影
検査を行ってはならない 他
§4 処置・手術に関する禁忌事項
1.脳梗塞の急性期に血圧を下げてはならない
2.発作性心房細動ではWPW症候群の確認をせずにジギタリスや
ワソランを投与してはならない
3.血圧高値の患者さんにアダラート舌下による急速降圧を
はかってはならない
4.アスピリンやワーファリンを中止しないまま観血処置を
行ってはならない
5.モルヒネ投与中の患者さんにソセゴンを投与しては
ならない 他
§5 注射・輸血に関する禁忌事項
1.高濃度のブドウ糖含有液を末梢から点滴するには注意が
必要である
2.カリウム製剤投与時には,濃度や点滴速度に注意しなければ
ならない
3.ジギタリス投与中の患者さんにカルシウム製剤を静注しては
ならない
4.痙攣の既往のある患者さんにチエナムRを点滴する際には
充分注意しなければならない
5.メイロンとカルチコールを同一ルートで点滴してはならない 他
第2章 整形外科領域の医療禁忌事項
§1 外来診察時の禁忌事項
1.“坐薬のNSAIDsは胃潰瘍 十二指腸潰瘍を起こさない”と
考えてはならない
2.漫然と骨粗鬆症薬を投与し続けてはならない
3.発熱を伴う関節痛や腰背部痛を,高熱による関節痛と
判断してはならない
4.急性腰痛症に長期安静を指示してはならない
5.悪臭を伴う創を消毒と抗生物質投与のみで経過をみていては
ならない 他
§2 外来処置に関する禁忌事項
1.骨折や脱臼の徒手整復を何回も反復してはならない
2.前腕骨折では肘と手関節に注意しなければならない
3.骨折後ギプス装着後の痛みを骨折による痛みと判断しては
ならない
4.汚染された創を閉じてはならない 他
§3 手術に関する禁忌事項
1.全身的チェックをしないまま手術をしてはならない
2.左右を間違えて手術してはならない
3.腰椎麻酔では,髄液の逆流を確認せず麻酔薬を注入しては
ならない
第3章 小児科領域の医療禁忌事項
§1 処方時の禁忌事項
1.発熱時に安易に解熱薬を使用してはならない
2.咳に対して強力な鎮咳薬を使用してはならない
3.痙攣の既往のある乳幼児に安易にテオフィリンを処方しては
ならない 他
§2 診断時の禁忌事項
1.発熱と痙攣の患者さんを熱性痙攣と即断してはならない
2.腹痛・嘔吐を胃腸炎や周期性嘔吐症や「吐く風邪」と
即断してはならない
§3 外来処置に関する禁忌事項
1.脱水と判断しても無条件に急速大量輸液を開始しては
ならない
2.不自然な外傷などで児童虐待を疑ったら,家に帰しては
ならない 他
以下略