内容説明
転換または解体されつつある戦後的価値今まさに60年目の岐路に立つ。戦後の論壇や思想運動・社会運動等の変遷をたどり、その意味を批判的に検討。日本の進むべき道を探る。
目次
特集 「戦後日本」と切り結ぶ思想(「戦後日本」と切り結ぶ思想―特集にあたって;座談会:戦後日本と戦後思想―唯物論の観点から;戦後マルクス主義思想と「近代」;「近代的人間類型」と「戦後」日本―大塚久雄の言説について;「国民の教育権」論における子どもの位置―教育の市民的公共性の成立条件に関する探究の一つとして;戦後労働運動の思想―企業別労働組合論をめぐって;現代の優生学的不平等を克服するために―優生学の新たな把握に向けて;〈文明あるいは近代〉と〈個人〉と〈ナショナルな共同性〉―日本哲学の思考類型・和辻倫理学を中心に;戦後日本の女性運動の思想を問う)
思想のフロンティア(日本社会の大転換を生きる青年;「私が歴史の主体であること」、「私と私たちが歴史の主体になる」とは、どういうことか)
レヴュー・エッセイ(新自由主義改革の時代におけるアカデミズムの課題―雑誌『ポリティーク』を読む;格差問題を考える―新自由主義とメリトクラシー批判の視点から)
インタヴュー ヘーゲル・マルクス・生きている歴史―ジャック・ドント氏との対話
研究論文(心の唯物論と宗教的感情―人の脳はどのように“神”を見るか;カウンセリング志向における「世界疎外」を超えるために―現代にも続く「講」の空間から考える;古典力学空間における物理量の位置づけと運動・現象・現実の区別について)