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内容説明
そのものたちの名は『悲哀』『憎悪』『愛』『狂気』、神の姿を形どった四体のロボット。種としての消滅を迎えかけた人類は、いにしえよりの神話をモチーフに、人間を人間たらしめる源―集合的無意識を支えるための偶像として、世界各地にそのものたちを据えたのだ。しかし、失った尊厳を取り戻すため、神を殺すべく、四人の男女が孤独な闘いを開始した。極寒の地グリーンランド、灼熱のインド、ギリシア、日本…やがて彼らは悪夢のような真実と出逢う。ハードでスタイリッシュな、傑作SF長篇。
著者等紹介
山田正紀[ヤマダマサキ]
1950年1月16日愛知県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。1974年「SFマガジン」にて「神狩り」でデビュー。同作品ほか「地球・精神分析記録」「宝石泥棒」「機神兵団」などで星雲賞を、「最後の敵」で日本SF大賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむー
36
こりゃSFではなく「SF風味のサイコサスペンス」と表現するのが適正。四章に渡って人類の集合的無意識を補足するヒトの感情の象徴となるロボットをそれぞれの主人公が倒す冒険が描かれ、最終章でそれらの物語が実は…と衝撃の真実になる。全編に渡り描かれる人間の精神や神話の形態、世界の実在への恐怖という要素はどれも好物なので飽きなかった反面、登場人物にこれといった魅力が見られないところは薄味。ラストもここへ至るまでの過程を見ていれば予想がつくまではいかずとも「意外でびっくり」まではいかないかな?『可もなし不可もなし』2014/05/31
ぱぶ
4
格好良い作家の格好良い作品でした2018/09/23
fukumasagami
4
「ほかに人類を救うべき方法はない。この都会のすべての心理学者、精神分析医達が討議を重ねた結果、これしか方法がないということになったんだ。 きみたち四人がロボットを倒すメンバーとして選ばれたのは、いずれもゾンビー・ゼネレーションの弊をまぬがれているからだ。むろん、それも程度問題にすぎんがね。……それに、四人ともが頑強な体と、そうとうな知能を持ちあわせている。一人一殺、きみたちなら立派にロボットを破壊してくれると信じているよ」2017/03/27
UPMR
3
人は集合的無意識を失ったらどうなるかという魅力的なアイデアを核に、神話やロボット、果てにはUFOといった様々なガジェットをちりばめ、独自の読み味を生み出している。面白いというよりはかっこいい。わりと雰囲気で押し通しているところがあったので、作中のテーマを全て理解できたかは怪しいが、まさにその雰囲気がクールで硬質でいかにも山田正紀という感じだった。2017/12/17
The lost FRIGATE
3
《★★★☆☆》途中までは好きでしたがあんまり。半分くらいの分量にまとめて欲しかったかも2012/06/21
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