出版社内容情報
どうせ叶わぬ夢なら、いっそ、
江戸時代の川や海で、
魚を釣ってみたい――「あとがき」より
文学賞3冠に輝く、圧倒的な物語。
時は元禄年間、五代将軍徳川綱吉の治世。江戸湾の沖
合二町ほどのところに船を停め、釣りをする二人――
俳人の宝井其角と絵師の多賀朝湖――は、土左衛門を
釣り上げてしまう。屍体は竿をしっかりと?んで眼を
見開き、唇からは歯を覗かせ、笑っていたのであった。
一方、旗本の津軽采女は閑職が故に釣り三昧の日々。
義父・吉良上野介の世話で、将軍の側小姓にとりたて
られることとなった。
目次
序の巻 幻談
巻の一 沙魚
巻の二 技師
巻の三 安宅丸
巻の四 鯛
巻の五 水怪
巻の六 釣心
巻の七 密漁者
巻の八 側小姓
巻の九 無竿
巻の十 釣り船禁止令
内容説明
時は元禄年間、五代将軍徳川綱吉の治世。江戸湾の沖合二町ほどのところに船を停め、釣りをする二人―俳人の宝井其角と絵師の多賀朝湖―は、土左衛門を釣り上げてしまう。屍体は竿をしっかりと掴んで眼を見開き、唇からは歯を覗かせ、笑っていたのであった。一方、旗本の津軽采女は閑職が故に釣り三昧の日々。義父・吉良上野介の世話で、将軍の側小姓にとりたてられることとなった。
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年、神奈川県生まれ。東海大学文学部日本文学科卒業。77年、「カエルの死」で作家デビュー。『キマイラ』『闇狩り師』『サイコダイバー』『陰陽師』など、多くの人気シリーズを持つ。89年、『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞を受賞。98年、『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞を受賞。2011年『大江戸釣客伝』で泉鏡花文学賞を受賞。また同作で12年に吉川英治文学賞を受賞。17年に菊池寛賞、18年に日本ミステリー文学大賞を受賞。18年、紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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