出版社内容情報
山岳救助犬が活躍する「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズの著者が贈る、犬と人の絆を温かな眼差しで描く小説集。
内容説明
災害救助犬指導手の高津弥生は半年前、派遣された中国四川大地震の救助現場で事故に遭い、心に深い傷を負った。活動ができなくなった弥生は、休暇のため愛犬のボーダーコリー・エマと山梨の別荘に滞在する。そこに山で遭難した幼い姉妹の捜索要請が。葛藤する弥生だが…。人気シリーズ“南アルプス山岳救助隊K‐9”の前日譚「向かい風」をはじめ、人と犬との絆を描く五篇を収録。
著者等紹介
樋口明雄[ヒグチアキオ]
1960年、山口県生まれ。明治学院大学法学部卒業。雑誌記者、フリーライターなどを経たのち、ライトノベル作家としてデビュー。1997年に初の本格冒険小説『頭弾』(講談社)を上梓。2008年に刊行した『約束の地』(光文社)で、第27回日本冒険小説協会大賞、第12回大藪春彦賞を受賞。2013年には『ミッドナイト・ラン!』(講談社文庫)で、第2回エキナカ書店大賞を受賞。現在は南アルプスの麓、標高750メートルの寒山に暮らし、野生鳥獣の保護管理活動にも携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
56
離れがたい人間の最良の相棒、ちょっとやそっとでは決して解けない魂の結びつき…人間と犬の絆は間違いないと確信できる一冊だった。様々な犬との物語を描いた5篇収録の短編集。人が過ちを犯しても、裏切っても犬は許してくれるだろうか。ソウルメイトでいてくれるだろうか。読み進めていくうちに何より強く感じはじめたのは、犬の一途さ忠誠さとは違い人間の身勝手さ愚かさが際立ったこと。疲弊する現代社会の中、人心は荒廃していく…大げさかもしれないけれど、それを救ってくれるのは昔から寄り添ってくれた犬であるかもしれない、そう思った。2022/02/13
てぃもん
2
犬をメインとされる小説はどうしても感動系やほっこり系が多いけれど、それとはまた別格の作品。深く考えさせられる話が多かった。特に『疾風』は複雑だった。身近に狩猟をする人がいるので特に思うのかもしれないが、昔のように深く感謝し、無駄な殺生をせず、生態系にまできちんと想いを馳せる猟師がどれだけいるのか。疾風の主を想うその強さに苦しくなった。そして『遠吠え』もまた切ない。人間の身勝手によって野生にされ、生きるために家畜を狙うのに結果的に人間に殺されてしまう。群れをなし仲間を想い必死に生きる彼らの最期が辛い。2024/01/12
マルハ
0
★★★★/5 2023/10/24
nonnon
0
★★★★★2022/03/04
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