出版社内容情報
相性最悪。別れを決めた新婚夫婦は、それがどれほど危険な決断か知らなかった……立ちはだかる巨大婚活企業、遂にその暗部が!
内容説明
「すぐ別れよう」ハネムーンから戻った夜、水元と妻の月は早くも離婚を決意した。しかし、少子晩婚化に悩む先進諸国では、結婚仲介業PM社が今や国策事業と化していた。その画期的相性診断で最高判定を受けて結ばれた二人には、離婚などありえない。巨大な敵の執拗な妨害に、二人はとうとう“別れるための共闘”をするはめに―。孤立無援の闘いの行方、そしてPMの秘された真の姿とは!?
著者等紹介
我孫子武丸[アビコタケマル]
1962年兵庫県生まれ。京都大学文学部哲学科中退。在学中は推理小説研究会に所属。新本格推理の担い手の一人として、89年『8の殺人』でデビュー。以来、『殺戮にいたる病』等の重厚作品から、『人形はこたつで推理する』等の軽妙作品まで、多彩に上梓。大ヒットゲーム「かまいたちの夜」シリーズの脚本を手がけたことでも知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
芳樹
32
遺伝子情報に基づくマッチメイクに従って結婚するのが常識の近未来が舞台。相性最高の判定に従って結婚した憲明と月だけど実は相性最悪。新婚旅行から戻るなり離婚を決めた二人が、それを是としない社会からの圧力に抗い離婚を目指すというサスペンス。管理・統制社会では何も考え無くても良くて、憲明と月も初めは程度の差があれ思考を放棄していたように思います。そんな二人が共通の目的のために共闘し、その中で理解を深めていくのは皮肉のようでもありましたが、あるべき結末に落ち着いたようで何より。月と憲明の未来が幸せでありますように。2022/03/12
yukaring
20
「結婚相手を選ぶ時、自分の直感と精度の高いマッチメイク・システムのどちらを信じますか?」遺伝子を使ったマッチメイクの最高判定"特A"の水元と月夫婦の離婚を阻止すべく、世界規模の巨大企業から送り込まれる洗脳屋やエージェント、金で買収された友人達。果てには命まで脅かされる"命懸けの離婚劇"ストーリー。『我孫子武丸の恋愛小説』と帯に書かれていたが実際には恋愛20:サスペンス50:SF30のイメージでミステリ要素が強めで、ハラハラする展開と登場人物のキャラが楽しい。でも実際こんなシステムそのうち出てきそう。2022/01/18
LUNE MER
18
「産めよ増やせよ」という価値観の押し付けに嫌悪感を感じるタイプだと読んでいて辛くなるストーリー。決して作者がそう主張しているのではなく、そういう世界観の中で周りの圧力に抗う離婚希望の新婚夫婦の物語なのだけど。ラストの展開は予想通りで、我孫子武丸風のどんでん返しとか意外な展開といったものはなく、極々普通に終わってしまった印象。2022/01/04
いろは
12
久しぶりの我孫子武丸さん。2012年発売だけど、”今”っぽいな。ちょっと違うけどAI婚活なんてあるし。半分くらいで読むの疲れたと思ったけど、そこを乗り越えれば「あー、そうくるのか」という終わり方で良かったし月がどんな選択をするのか。つくば市が出てきて勝手に親近感!2021/12/15
ぱむりん
6
帯が気になり購入。 だいぶ前に書かれた本だったみたいだけど、近未来の話で、結婚相手もそんなふうに探すようになるのか? 最高の相性とは?? なかなか良かった。2022/04/11
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