出版社内容情報
男社会の牙城ともいえる警察組織。何かというと、女はすっこんでろ! とドスを利かせた台詞が飛び交ったりするものだが、どっこい、この二人にはそんなものは蛙の面にションベン、右から左への吹き流し。下手すりゃ、言ったほうが大ヤケドを食らってしまう。警視庁心理捜査官シリーズの名コンビ、柳原明日香と吉村爽子。部内の権力闘争の結果、公安部から捜査一課に異動した明日香(『公安捜査官 柳原明日香』)。ある事件での規律違反を問われ警視庁捜査一課から所轄の多摩中央署に都落ちした爽子(『警視庁心理捜査官』『Keep Out』)。二人あるところに難事件あり。硬直した頭脳の持ち主の男刑事たちを尻目に、しなやかにしたたかに事件を解決に導く。ネオ警察小説の旗手が送る全三篇の事件簿。こんなに正々堂々と本筋で女が大活躍する警察小説、ほかに見たことがない!
内容説明
警察小説界最強のバディ、明日香と爽子。二人の前に解決できない事件はない。公安あがりの異色の捜一係長柳原明日香は、解決の為ならなんでもありの実力行使派。かたや、沈着なプロファイリングからの大胆な推理で真相に迫る地味系心理捜査官吉村爽子。男社会の警察組織で、マッチョ達を尻目にしなやかにしたたかに難事件を解決へと導く。彼女達が繰り広げる冷静な分析とド派手な逮捕劇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんぶん
20
【図書館】心理捜査官の第二幕。 捜査一係長・明日香の体当たり捜査と病床の爽子の名推理、二つの事件が交差する二人がタッグを組んだ連続殺人事件。 三篇目はちょっともたついた感がある。 ハデ系刑事と地味系刑事、しかしてその実態は。 心理捜査官と言うならもう少しプロファイリングを見せて欲しい、ややアクションが勝ってしまったという印象。 でも、このコンビの今後が楽しみである。 2023/06/05
RED FOX
10
「あなたがいて、仲間がいて、そして後に引けない事件がある。だからよ」きっぷの良い女性捜査員達が痛快。立川駅の複雑な尾行バトルが面白い。爽子が社交的になりそうでなぜか心配。2023/11/13
みどり
7
心理捜査官としてはどうなの?と思わなくもない展開。結局主人公は爽子ではなく、柳原主任に感じてしまうが。貫禄がないところが爽子の良いところなのか。2023/12/12
カラヤ3
1
3話。第1話と第3話は柳原が主人公。第3話「嵐の中で」の容疑者を囲んでの行確場面は迫力があった。2024/04/18
Sannija
0
爽子が少しずつ良い方向へ変わっていく姿を追いかけている。まわりにクセの強いメンツがたくさんいて捜査一課にいるよりも爽子が楽しそう。 藤島くん、ライバルっぽい人出てきたよ。2023/11/28