出版社内容情報
事故により下半身麻痺となった女性が、カヌーでパラリンピック出場を目指す! 「超高速!参勤交代」の著者が描く涙と笑いの物語
内容説明
大学三年生の藤堂遥は、オリンピック出場が有力視される走り高跳びの選手だった。しかし、不慮の事故で脊髄を損傷し、下半身が麻痺してしまう。もう二度と跳ぶことはできない…。絶望に沈む遥だったが、カヌーとの出会いが彼女の人生を変えた。新たな目標、パラリンピック出場を目指し遥はもう一度走り始める。実在するパラカヌー選手に着想を得た奇跡の感動物語!
著者等紹介
土橋章宏[ドバシアキヒロ]
1969年大阪府生まれ。関西大学工学部卒業。「超高速!参勤交代」で第37回城戸賞を受賞。2013年に同作を小説化した『超高速!参勤交代』で作家デビュー。同名映画で第38回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。作品は第57回ブルーリボン賞作品賞に輝いた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
166
気高く孤高で、走り高跳びでのオリンピック出場が有力視されてた遥。不慮の事故で下半身が麻痺。気持ちは、崖から突き落とされドン底だっただろう。もしカヌーと出会わなければ、ドン底から這い上がることはできなかったのではないか。ドン底から這い上がって知る、縁、人の助け、優しさ。それと、親の子を思う気持ちを知った時、カヌーでパラリンピックを目指していく上で、遥にとって大きな財産になるのでないか。スポーツはもちろん、何か目標に向かって頑張る姿は美しくかっこいい。遥に颯太よ、選んだ道を突き進んでほしい。2023/05/26
雅
56
映画のノベライズだそうですが、映画を知らないので新鮮な気持ちで読めた。爽やかなスポーツ青春モノに加え、障害者を取り巻く環境の現実もいろいろと勉強になった2021/09/22
ポチ
41
自分だったらどうだろう…?絶望から這い上がれるだろうか。爽やかで元気が湧いて来ました。2023/11/20
達ちゃん
32
とにかく爽やかな読後感です。健気な子供たちがすごくかわいく、一緒に「遥~!」と応援していました。2020/10/04
タルシル📖ヨムノスキー
30
映画のノベライズ。テーマや取り扱っている内容に対してなんとなく薄味な印象を受けるのは、阿部暁子さんの〝パラ・スター〟を読んだあとだからなのか。ともかくオリンピック日本代表に選ばれるくらいの選手が交通事故で選手生命を絶たれ、絶望の中パラ・スポーツと温かい仲間、そして絶対的な力を持つライバルと切磋琢磨することで成長していくという王道ストーリー。この中で語られていた「オリンピックとパラリンピックを分ける必要はない」というのは自分も常々思っていたこと。競技だけ分ければ、大会は一つでも問題ないはずなのにな。2021/09/03