内容説明
見合いで結婚した夫には好きな人がいた。十年も前から、今も続いている。その事実を知っても、平凡な主婦の華美には、別れて自力で生きていくことが出来ない。そんな彼女の癒やしは、絵を描くことだけだった。ある日、自分のデジカメに撮った覚えのない少年と、彼が書いたと思われる詩が写っているのを見つける。その少年にひかれ、恋をした時、運命は、とんでもない方向へ動き始めた…。
著者等紹介
岸田るり子[キシダルリコ]
1961年、京都府生まれ。パリ第七大学理学部卒業。2004年に『密室の鎮魂歌』で第14回鮎川哲也賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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坂城 弥生
39
ミステリーのような恋愛小説のような不思議な物語でした。2021/12/20
nemuro
16
初遭遇の作家。思い付きで始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」で、『ルパンの娘』(横関大/講談社文庫)に続き、「め」で始まる8冊の中から28冊目として選定。帯には「まさかどんでん返しでこんなにも泣かされるなんて」とあった。しかし、あまり意外性は感じず、ラストで涙することはなかった。日頃、謎解きは好きだが解明はできず、最後までトリックも犯人も見破ることが稀な私が。正直、物足りない。華美と祐の視点を切り替えながら流れは悪くない。デビュー作で鮎川哲也賞を受賞の著者。他の作品も読んでみようか。2020/04/22
こばゆみ
8
めちゃくちゃあらすじが書きづらい(^_^;)。タイトル通り、2人の男女の出会いの物語なのだけど、それがミステリー仕立てになっている、みたいな。うーん、やっぱり岸田作品は短編の方が好きだなぁ、、、2022/02/19
刹那
6
トリックがわかるとスッとした!みんな幸せになることは難しいことなんだろうな✩2019/10/28
きくりん
4
前段階が長すぎて、真相にたどり着くまでに読み疲れてしまい、テンションが下がったまま読み終わる結果になって残念だった。 発行された当時の主人公の年齢を鑑みても、当時の20代はこんな喋り方とか価値観古かったの?っていうぐらい、古典文学を読んでいる気分になり、その違和感を最後まで引きずった。2023/03/05