出版社内容情報
予想外のトリックとみずみずしい感性で描く青春本格ミステリー。著者の長篇デビュー作、待望の復刊!5歳のときに別荘で殺人事件が起きた。母親は自室で首を括って自殺。父親は階段から転落して一生昏睡状態に。そして現場にいた僕は当時の記憶を失ってしまった。10年後、事件の真相を追うフリーライターの男が現れた。男は、事件には封印された秘密があり、それには僕自身が大きく関わっている、と仄めかす。いったいあのとき何があったのか? 予想外のトリックとみずみずしい感性で描く青春本格ミステリー。著者の長篇デビュー作待望の復刊!
太田忠司[オオタタダシ]
1959年愛知県生まれ。大学時代に星新一ショートショートコンテストで「帰郷」が優秀作に選ばれる。1990年『僕の殺人』で作家デビュー。趣向を凝らしたトリックミステリーを多く執筆。ホラー・SFにも造詣が深い。
内容説明
五歳のとき別荘で事件があった。胡蝶グループ役員の父親が階段から転落し意識不明。作家の母親は自室で縊死していた。夫婦喧嘩の末、母が父を階下に突き落とし自死した、それが警察の見解だった。現場に居合わせた僕は事件の記憶を失い、事業を継いだ叔父に引き取られた。十年後、怪しいライターが僕につきまとい、事件には別の真相があると仄めかす。著者長篇デビュー作、待望の復刊!
著者等紹介
太田忠司[オオタタダシ]
1959年、愛知県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森オサム
64
著者のデビュー作。講談社ノベルスでの初版で読んでるはずだが、あれから30年!か。中学生の少年の一人称で、事件が終わった後で書き留めた手記の体裁です。つまり、思いっ切り苦手な青春ミステリーでした。どんな話か忘れてたんだからしょうがないけど、読んでる間中辛かった。正直出て来る人物全員に共感出来ず、事件の真相にも興味を持てず、手に取った義務感だけで読み切った感じ。ただね、この後書き読んじゃったら、数時間で読んで文句言ってるのが申し訳無くなった。著者の人生を変えた作品、私以外の多くの方に楽しんで欲しい、ホントに。2019/04/21
涼
50
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/11/post-9bc9f0.html 著者のデビュー作。【名古屋駅西 喫茶ユトリロ】シリーズから一転(というか、こちらが先ですが)、タイトルからして怖い本です。2024/11/03
ノア
37
この本を読む前にレビューを見て、周りの反応はあまり良くなかったが読んで見ることにしたが個人的には好きな本だった。推理小説に慣れてないからかもしれないが、私のような初心者は十分楽しめるということだ。他の本も読んでみようと思った。2018/07/09
ちょん
31
謎が謎を呼んで、物語に置いてけぼりにされたような感覚でお話が終わりました(笑) そこまでやるかー、ってくらい伏線引いてきたなぁ。 にしてもこの作者さんの振り幅は広いなぁ、今まで読んだ本のあれもこれも太田さん!すごいなぁ(*^^*)2018/06/11
マッちゃま
29
著者のデビュー作品。随分と前から気にはなっていましたが、やっと読めました。タイトルと裏に書かれた粗筋から勝手な予想だけしちゃってイマイチ乗れずで後回しにしていました。あとがきにもあるように、いわゆる只の本格ミステリとして読み始めると、きっと肩透かしで終わってたんじゃないかと思います。途中まで勝手な予想感だけでしたが、ラストに来て今まで隠してきた部分が顔を出し「なるほど、そうきたのか」と納得でした。良い意味で若さと力強さを感じさせるミステリ。改めて、読めて良かったです。2018/05/30