内容説明
死や別れなど人生の節目に際し、あの時のあの味をもう一度味わいたい―旅立つ者が悔いの残らぬよう、どうしても口にしたい、一生に一度の料理を作り出す、居酒屋すずめの清吉おさと夫婦。人の好い常連客の助けを借りながら集めた食材に、皆の思いを込めた包丁を入れれば、事情ありの過去を背負った者は心ほぐされ、思い出の料理にまつわる話を喋り出す…。四季を味わう、人情物語。
著者等紹介
松岡弘一[マツオカコウイチ]
1947年、埼玉県川島町生まれ。1991年に黒豹小説賞、小説CLUB新人賞、新鷹会池内祥三文学奨励賞を受賞してデビュー。1997年、日本文芸家クラブ大賞を短編小説部門で受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コージー
23
図書館の福袋貸出で読んだ本。居酒屋を営む清吉夫婦と、そこに集まる人々の人情話かな。色んな事件も起きるが、岡っ引きの富五郎が苦心しながら解決に導く。誠実な人が多いな。さらっと読めました。2014/01/05
珂音
12
人生の最後に大切な思い出の料理を食べさせたい。その願いに料理人清吉は試行錯誤で料理する。 自分の記憶で味を再現するのも難しいのに他人の記憶、しかも間に人を会しての伝言ゲーム、大変です。2012/08/14
run
11
一気に読むより少しづつ読めば良かったかな。同じ展開なので…。材料が変わり過ぎてて味が想像できない。でもとっても美味しそう!だけどお腹は空かない。微妙な後味の本。2015/03/05
ううち
11
あの時のあの味を再現してくれる料理屋さん。謎解きもありで楽しめました。2013/05/12
007
10
タイトルにもコンセプトにも胸ワクだったのですが・・・残念ながら満足感は少なかったです。居酒屋夫婦や常連客のキャラクターが弱いのかな。次作以降で徐々に明かされるのかな。それでも、寡黙に試行錯誤する料理人清吉の姿はすがすがしいものがあります。ほんの一口でも満足して旅立つのは、切ないけれど救われます。 それにしても自分が最期に食べたいものって・・・何だろうな?2012/09/08
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