徳間文庫
さよならのためだけに

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 427p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198935412
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「だめだ、別れよう」「明日必ずね」ハネムーンから戻った夜、水元と妻の月はたちまち離婚を決めた。しかし、少子晩婚化に悩む先進諸国は結婚仲介業PM社を国策事業化していた。PMの画期的相性判定で結ばれた男女に、離婚はありえない。巨大な敵の執拗な妨害に対し、二人はついに“別れるための共闘”をするはめに―。孤立無援の闘いの行方、そしてPMの恐るべき真の目的とは。

著者等紹介

我孫子武丸[アビコタケマル]
1962年兵庫県生まれ。京都大学文学部哲学科中退。同大学推理小説研究会出身。新本格推理の担い手の一人として、89年『8の殺人』でデビュー。以来、『殺戮にいたる病』等の重厚作品から『人形はこたつで推理する』等の軽妙作品まで、多彩に上梓(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gonta19

116
2012/5/8 Amazonより届く。 2025/3/20〜3/25 2年半ぶりの我孫子作品。 少子晩婚化の対策としてマッチングサービスが国策事業化された世界。そのPM社員である水元は、滅多に居ない特Aの相手の月と結婚するが、新婚旅行から帰宅してすぐ離婚することに。とはいえ特Aカップルに離婚はさせじと様々な妨害が。離婚したい相手と離婚するために共闘をする2人であるが。 コメディ要素たっぷりだが、内容はとても深い。面白かった。2025/03/25

セウテス

88
ミステリとして推理要素はほぼ無く、SF恋愛ファンタジーだと思う。結婚がコンピューターで管理され、遺伝子などから相性判定される近未来が舞台。主人公の2人は特A判定され結婚をしたのだが、ハネムーンから帰るなり離婚を決意する。しかし未だかつて、特A判定のカップルが離婚した例は無く、相性判定を行うPM社にとっては信用問題。2人には次々と離婚を阻止すべく、妨害工作が繰り広げられる。結末としては予想の範囲内であるが、展開の仕方や読後感も悪くなく面白い作品。個人的には、人形シリーズ他作者らしい、本格ミステリを期待する。2020/06/17

さっこ

75
少子晩婚化に悩んだ先進諸国が結婚仲介業を国策として打ち出し、それを一手に担うPM社。特Aでマッチングした二人は新婚旅行から帰ってきた日に離婚を決意する。「禁離婚」となった社会で、なんとか離婚にこぎつけようと友達や親を巻き込んでのドタバタ劇。描写が説明臭い感じもあり、展開は大雑把な感じを受けました。それでもなんだかんだで収まるところに収まって読後感は悪くないです。2021/02/18

オーウェン

61
水元とルナは結婚を決めてハネムーンから帰ってきた。 ところが二人の相性が悪いことで、ルナから離婚を切り出した。 しかし二人は結婚仲介業者で特Aとはじき出された人選なので、会社が離婚を許すまいと妨害を。 こうして二人の離婚に向けた奮闘が始まる。 ラブストーリーだけど、別れに向けてという珍しいタイプ。 制約という縛りから、お互いの恋の鞘当てになりそうな二人まで登場する。 経過は面白いけど、結末が予想できるのが少々苦しい。 我孫子さんなのにミステリ要素がないのは新鮮だったけど。2022/12/10

NADIA

60
全世界的に登録者を持つ結婚相性マッチングシステム企業PM社。しかし、最高相性「特A」判定により結ばれた二人は新婚旅行で違和感を感じ離婚を決意する。国策として軌道に乗っているPM社に反抗することでさまざまな圧力が・・・。ストーリーの流れは簡単に予想ができるが、PM社の在り方がとても興味深い。確かに国家レベルの視野で見ればこの考えは間違いとは言えないかもしれないが、やはり抵抗感を覚える。それにしても、「人口爆発」の方が問題視されていた数十年前には「少子化」がテーマになるなんて思いもしなかっただろうなあ(^^;2020/11/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4869593
  • ご注意事項

最近チェックした商品