内容説明
深夜、渋谷センター街。争うチーム同士の若者たち。そこへ突如、目出し帽をかぶった男が現れ、彼らを一撃のもとに次々と倒し無言で立ち去った。現場の様子を見た渋谷署強行犯係の刑事・辰巳吾郎は、相棒である整体師・竜門の診療所に怪我人を連れて行く。たった一カ所の打撲傷だが、その破壊力は頚椎にまでダメージを与えるほどだった。男の正体は―。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年「怪物が街にやってくる」で第4回問題小説新人賞を受賞。東芝EMI勤務を経て、82年に専業作家となる。2006年『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞受賞。08年『果断隠蔽捜査2』で第61回日本推理作家協会賞、第21回山本周五郎賞をダブル受賞。空手三段、棒術四段の腕前で「今野塾」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
89
今野さんの渋谷署強行犯係という副題で出版されていますがもともとは「拳鬼伝」という題名でかなり昔に出されていた空手が強い男の物語のようです。整体師と渋谷署の刑事が相棒となって渋谷にたむろする若者を倒した相手を探し出し相手と空手か拳法で一騎打ちを行っていくという小説で別の意味で楽しめました。4冊出ているようなので読んでいきます。2022/04/01
はつばあば
68
これも格闘技物だからとても楽しく読めたのですが・・今野さんデビューしたての頃って登場人物の名前が浮かばなかったのでしょうね。美崎整体院シリーズと竜門整体院シリーズ、同時進行で読んでるものですから「あれこの人美崎さんに登場した人の過去かしら・・違う違う下の名前が・・別人やったわ」とアホを晒す。日本の社会が病んでいるのはわかっている。豊かになったというけれど本当の豊かさではないし、大人も子供も足掻いている。大人は子供を叱る事を恐れ、子供は叱ることを忘れた大人を情けなく思い、半グレや暴力に走る。何とすべきか。2017/02/15
T K
29
シリーズ1作目渋谷のチームの争いから事件に自ら巻き込まれる整体師竜門。武道の道を志した彼と哀しい八極拳使いとの格闘シーンは緊迫モノ。2015/12/25
吉田 光貴
25
かなり古い作品を改題した物らしく、時代を感じさせる描写が多いが古臭さは感じない。現在の今野敏作品と変わらないクオリティであることに驚いた。2016/02/22
金吾
24
警察の話というよりは武道の話です。格闘の部分は凄く細かく書かれており面白かったです。2020/08/03