内容説明
小間物問屋、薬種問屋、いずれも評判の小町が立てつづけに自尽した。きのうも大店の娘らしき土左衛門が―そんな噂を耳にした夕方、小寺半兵衛は悄然とした若旦那ふうの男に声をかけられた。なんと、「わたしに出刃を受けさせてください」と言うではないか。客の投げる出刃を木太刀で受けては避けて銭を得る、賭け出刃の香具師は己れのはずが、この日ばかりは逆しまとなった半兵衛は…。
著者等紹介
花家圭太郎[ハナヤケイタロウ]
1946年、秋田県生まれ。明治大学文学部仏文科卒業。フリーライターとして活躍後、98年に『暴れ影法師』(集英社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タツ フカガワ
29
再読。シリーズ2作目は連作3話を収録。なかでも面白かったのは表題作。許嫁の父親を斬って以来、人は斬らないと竹光を差している半兵衛は、偶然旗本のお姫さま誘拐に遭遇、それを阻止する。そこから始まる大身旗本vs素浪人半兵衛の闘いは、花家さんの代表作“花の小十郎シリーズ”での戸沢小十郎と重なる痛快さでした。2021/09/02
こけこ
2
もう少し、大奥の話が広がったらよかったなとは思うけれど、楽しめた。2025/01/17
ぶーにゃん@積ん読本解消中
2
うらうらと敵討ちにやってくる許嫁を待つ半兵衛が主人公のシリーズ2冊目。横恋慕に欲まで絡めて縁談の決まった娘に婿入りを企む上司のどら息子って典型的なワルですね!半兵衛のお節介は実に見事な解決策を示して終わりにもってきました。こういう人情ものは肩肘張って読まないのでそれこそ、 うらうらと読んでいます。2011/05/27
m-t
1
香具師の浪人が数々の事件に出会い、 そこで人情や武士の心意気によって調査をはじめ、 悪人たちをやっつけるお話です。 前作以上によくしゃべる主人公。 これえは作者の別シリーズの主人公そのまんま? 面白いんですけどねぇ。2010/11/16
がしがし
1
いいね2016/06/15
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