内容説明
天下分け目の関ヶ原の戦に遅参し、父・家康の怒りを買った秀忠。後継者として認められながらも常に偉大なる父と比較され「凡将」との風評が立った。だが実際は違う。畿内でいまだ勢力を持つ豊臣方の監視を目的とした二条城の天下普請を強行、方広寺への放火、その一方で秀頼と千姫との婚儀をすすめるなど、硬軟取りまぜた深謀遠慮をめぐらしていたのだ。守成の将軍・秀忠の実像に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆーみん
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秀忠が主人公だと思うのだが、とても存在感が薄い。家康や秀忠の取り巻きの存在が目立つ。秀忠本人は無口、必要最小限のことしか話さない。カリスマ性は感じられず、徳川の繁栄に如何に貢献していくのかは不明。凡庸な二代目との評価があるほか、謹直な性格と本書以外では謡われているようだが、本書でもその片鱗は感じ取れる。下巻でではどのような展開となるのか。家康が征夷大将軍となり幕府を開き、さらには大坂の陣が待ちかねる。家康亡きあとの秀忠の振舞はどうなるか。2024/12/15
司
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秀忠と半六と、剣のタイプが同じ戸部新十郎の『睡猫の剣』を思い出させる。2022/05/08
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