内容説明
ランプの灯心から出てきた三寸法師。楊家の女たちを篭絡し繰り広げる痴態の数々―本邦初完訳の『灯草和尚』。唐代に書かれ、中国文学史上、性交描写初登場の『遊仙窟』(新訳版)。文献としても貴重な、いずれ劣らぬ、妖しくて艶っぽい逸品二話。
著者等紹介
土屋英明[ツチヤエイメイ]
1935年、兵庫県生まれ。早稲田大学文学部卒。映像製作会社を退社後、文筆家。中国の文化と文学を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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角
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L2011/02/11
澤水月
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「日本の出会い系サイトみたいなもの」と詩を送り合ってベッドに持ち込もうとする男女を解説する御年74歳訳者のセンスが最高! 日本の艶本で大変好まれる「豆衛門(一寸法師が性の冒険をする)」もののルーツ「灯草和尚」は儒教礼教国家なのに(だから?)大変に女性がおおらかで強く小気味いい。日本の竹取物語の200年前、中国初の性交描写が登場する遊仙窟は唐代初期(700年代初め)に遣唐使が日本に持ち帰り古来インテリ層に密かに伝えられた教養的名作、しかも本土で散逸、日本のもので復刻されたという! 2009/11/16