内容説明
聖王伝説の時代から殷・周を経て、春秋末期を復讐劇で彩った呉越の死闘まで。徳治の黄帝に暴君紂。周草創期の文王と太公望。斉の桓公、秦の繆公。宋の襄公、晋の文公、楚の荘王ら春秋五覇。その他、会稽の恥を雪ぐ句践、伍子胥・范蠡ら多士済々。
目次
1 聖王伝説の時代(文明の曙光―黄帝の登場;秩序ある世界―堯の治世 ほか)
2 周の盛衰(興るもの、滅びるもの―殷周の交代;儀式の効用―周王朝の成立 ほか)
3 春秋五覇(覇者を生む土壌―斉の桓公;治者の器量―秦の繆公 ほか)
4 呉越の抗争(闔廬と伍子胥;句践と夫差)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
53
黄帝、堯、舜の聖王伝説、周、春秋、呉越抗争までが要領良く纏められている。歴史の流れを掴むには良いかも。面白く読了。2018/04/07
カムラ
6
ずっと積読になっていたものにようやっと手をつけた。日本が弥生時代だった紀元前の時期にまとめられたとは思えない完成度や体系化に震える。国が乱立して、登場人物も大量&漢字一字や二字なので時間を少しでも空けながら読むと途端に混乱するし、理解しきれた自信はないけど、この本のまとめ方が秀逸なので思っていたよりは理解度が高い。褒姒出生のエピソードの「龍が吐いた泡を箱に入れていた、箱を開けたら泡が溢れ出して後宮に這っていき童女を身篭らせた」というくだり、今昔物語集みがあって仄暗く無気味なのにどことなく美しくて惹かれた。2024/09/11
skydog
3
恥ずかしながら「史記」ははじめて読む。 徳間文庫版は全訳ではないので、「史記」のすべてを読みたいという方は ちくま文芸文庫版か明治書院の新釈漢文大系を求めたほうが良いでしょう。 徳間文庫版は日本語訳もわかりやすく、原著とは違い年代別に監修されているので 内容がとてもつかみやすいのではないかと思う。 私のような初心者にはうってつけかもしれない。2016/01/14
やえもん
3
中国の世界観が紀元前から、しっかり確立されていたことがわかり感動します。面白いです。2011/10/18
Omanuel_1776
2
宮城谷作品を読んだ後に読んでよかった。宮城谷さんすげええええと思う。史記そのものはシンプル2024/02/26