徳間文庫
キリスト教暗黒の裏面史

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 239p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784198921774
  • NDC分類 192.3
  • Cコード C0116

内容説明

キリスト教・欧米文明の歴史は、人間の尊厳を踏みにじる歴史でもあった―。イスラム教だけでなく、あらゆる人々を異端・異教として迫害した暗黒の裏面史を、さまざまな角度から検証する。信仰厚い西洋世界から、命がけの出版をした快著。

目次

序章 教会が「神なき社会」の創造者となる歴史の皮肉
第1章 唯一至高神の出現(紀元一〇〇~四〇〇年)
第2章 ローマでの政略(紀元二〇〇~五〇〇年)
第3章 性欲・自由意志・輪廻の全否定(紀元三〇〇~五〇〇年)
第4章 暗黒時代の停滞(紀元五〇〇~一〇〇〇年)
第5章 中世の変革を押え込む(紀元一〇〇〇~一五〇〇年)
第6章 異端審問・奴隷制・拷問の時代(紀元一二五〇~一八〇〇年)
第7章 宗教改革の欺瞞(紀元一五〇〇~一七〇〇年)
第8章 魔女狩りの時代(紀元一四五〇~一七五〇年)
第9章 遠ざけられた自然
第10章 神なき世界(紀元一六〇〇年~現在)

著者等紹介

エラーブ,ヘレン[エラーブ,ヘレン][Ellerbe,Helen]
レバノンのベイルートに生まれ、サウジアラビアで育つ。アメリカのコネティカット州、コロラド州およびドイツで教育を受ける。ドイツ語翻訳者、大企業の販売員、株式仲買人、神像彫刻家の経歴を持ち、現在は、リサーチャー、ライター、講演家として活動している。サンフランシスコ・ベイエリアに夫と在住

井沢元彦[イザワモトヒコ]
作家。1954年名古屋生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBS政治部記者として活躍。’80年に『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞受賞。以後、小説や、歴史ノンフィクションに独自の世界を拓く。また、テレビ・講演等幅広い活動で知られる

杉谷浩子[スギタニヒロコ]
東京都生まれ。早稲田大学第一文学部英文科卒業。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スタビライザー

2
正統派にとって大切なのは、国民がどれだけ救われているかではなく、国民がどれだけ協会の教えに忠実かということ。なぜなら、その方がお金になるから。キリスト殺しというとユダヤ人が槍玉にあげられることが多いが、そもそも殺したのはローマ人だろう。正統派は国民が自ら考えて知識を得て、自分なりの方法で聖書の教えを深める事を望まなかった。自分なりに学ぶという事は一人で自由に生き方を決定できることだからだ。教会の支配から離れられては困るからだ。とにかく自己保身と、自らとは異なる主義の他者への排斥しか興味がないように感じられ2011/05/10

Machida Hiroshi

1
元はまともな宗教だったキリスト教が、信徒を組織化して教会を造り始めたあたりから、教会が人々を支配するための宗教になってしまったという話や、十字軍による他宗教者の虐殺、魔女裁判など、中世の暗黒時代があり、そこから聖書に立ち戻ろうというプロテスタントによる宗教改革につながったという話は学校で習った気がします。しかし、本書によると、その宗教改革も欺瞞であり本質は変わっていなかったというのです。キリスト教の国で、こんな本を書いたということに驚きました。一つの知識として頭に入れておいた方が良いかもしれません。2016/02/22

ハイランド

1
異端審問、魔女狩り、十字軍、禁欲……。千年以上にわたりヨーロッパを支配したキリスト教がいかに社会に悪影響を及ぼしたかを詳説。確かに宗教のうさんくささは感じるし、新興宗教を除けば、キリスト教がダントツにうさんくさい。キリスト教の負の側面にバイアスがかかるとこういう本になるんだな。作者はレバノン生まれ、サウジアラビア育ちのサンフランシスコ在住。こういう本を出してアメリカで生きる。さぞ生きにくかろうと思うがどうなんでしょう。2014/04/21

兵衛介

1
皮肉なことに一番わかりやすいキリスト教論だった。見かけは俗っぽいが内容は重厚。決してキリスト教そのものを貶しているものではない。人々を支配し、搾取するためにキリスト教を利用してきた教会こそが、キリスト教をカルトたらしめ、人類を不幸にした暗黒時代を現出したのだ。2008/09/22

ほるひす

0
キリスト教の負の面をまとめた本。この本だけ読むとキリスト教が欲にまみれた宗教のように見えてしまう。2014/01/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5330
  • ご注意事項