内容説明
古着商いを表向きに、隠れ旗本として徳川家に仕える鳶沢一族。その六代目大黒屋総兵衛を尾行してきた二つの黒い影。「そなたに恨みつらみはない。ちと理由があってな、死んでもらう」壮年の侍が剣を抜くと若い連れも倣った―。時あたかも総兵衛念願の大船・大黒丸が進水を果たし、異国との交易へと雄飛すべく壮大な勇姿を見せた直後。またしても宿敵柳沢吉保の影が忍び寄る。待望の人気シリーズ怒涛の最新作。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。デビュー作『闘牛』以後、スペインをテーマにした作品を発表
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感想・レビュー
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suzu
6
それはないやろ。みたいなことばかりがおこる。そして次々ひとが死ぬ。ちょっとついていけないぞ。でも逃げ込むところとしては、定番的においている。2015/12/07
藤枝梅安
5
大型商船・大黒丸の完成が近づき、総兵衛と部下たちは緊張の毎日が続く。信之助とおきぬの内輪だけでの祝言の夜、本庄に呼ばれた総兵衛は大黒丸の船内改めが強行されるとの情報を得た。翌朝早く出航させる決心をした総兵衛は祝言を挙げたばかりの信之助とおきぬを大黒丸に乗せ、琉球に送り、現地で大黒屋の出店を開かせることにした。大目付・本庄勝寛の娘・絵津が加賀前田藩家老の嫡男と祝言を挙げるため、金沢に向かう。それを阻止せんとする刺客たちが動きを活発にしてきた。総兵衛たちは絵津を護衛して金沢を目指す。2010/08/09
阿南
1
大黒丸を守り出航させることと、本庄家の姫の加賀嫁入りを無事送り届けることの2本立て。忙しいことだ。2016/04/28
mikage
1
おめでたい話が二つもあるけど、ゆっくりはしていられないのがこのシリーズです。2009/01/15
clancy
1
遂に舞台は海を超えた。2008/06/01