内容説明
尾関克男は会社をやめることにした。リストラではない。窓際に追いやられる前に、自分からやめようというのだ。妻の潤子の不満をよそに、しばらくは普通の生活ができるはずだと思っていた尾関。多少の不自由は次の仕事が見つかるまでの辛抱だ―だが仕事はなかなか見つからず、しだいに家族の絆も揺らぎはじめ…。表題作をはじめ、なんでもない日常の出来事を、シミズ流に切り取った傑作短篇集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぜんこう
21
9編の短編集。 時代が古いけど(僕にはやや懐かしい)なんでもない日常を描いてます。 普通に居そうな人たちの悲喜こもごも。 もうちょっと面白いオチを期待したけど、落とすとギャップあり過ぎるかもしれないからこれでいいのかな。2020/08/19
miwapicco
1
かなりのリピート。読むたびにちょっと発見があって、味わいがあります。輝いている何か、とか身につまされて、読む時期によって感じ方が違う。2014/03/16
けん
0
最初の短編数編を読んだ限りでは「ブックオフ行きかな」と思っていたのだが、中盤以降の作品が以外に面白かったので、保管しておいてまた読みたいと思う。2015/10/07
冬至楼均
0
「恋物語」のグルリと一巡したオムニバス構成が上手い。2010/12/11