内容説明
お世継ぎ争いをめぐる備中岩津藩のお家騒動の陰に、若年寄・田沼意正の不穏な動きを察知した楽翁(松平定信)は、元八丁堀同心・死神幻十郎にその探索を命じた。そして、時を同じくして起こる連続殺人。金と色欲にまみれ、腐りきった巨悪の正体と驚愕の真相が、事件を追う幻十郎の前に次第に明らかになってくる…。“闇の刺客人”の必殺剣が闇を斬り裂く!書下し長篇時代小説。シリーズ第四弾。
感想・レビュー
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depo
2
図書館本。ドラマを先に見た。面白かったので図書館で探したらあった。解説によると、著者は木枯らし紋次郎シリーズの中村敦夫さんの実弟だという。ドラマではその中村さんが幻十郎を生き返させた松平定信(楽翁)を演じていた。図書館にはもう数冊本シリーズのものがあるので読んでみよう。なお著者は必殺シリーズや太陽にほえろの脚本家だという。2022/03/03
ニミッツクラス
1
冥府の刺客シリーズの4作目。世継ぎ騒動に揺れる備中岩津藩内藤家家臣の死。辻斬りの仕業とした目付の判断に不審を持った楽翁(松平定信)は、田沼意正の関与を疑い、影扶持をいやがって闇の刺客人となった幻十郎に探索を依頼した。闇裁きにも慣れてきた幻十郎・・手元不如意の時は楽翁から声がかかるのを待っていたりする。仲間を気遣う余裕もでき、今回は、町人の仲間の行く末を案じて表の顔として店を持つように助言している。剣戟の感想って書き難いね。黒崎氏の殺陣は荒唐無稽なところがなくてとても良い。★★★★☆☆2011/07/16