内容説明
昭和九年浅草、吉原・弁財天。神隠しの因縁まつわる古木「触れずの銀杏」の側に、ぐったりと座る老人の姿があった。しかし…、様子がどこか変だ。顔がこちらを向いているのに、同時に背中もこちらを向いている。つまり、顔が表裏逆さまについているのだ!そして老人の手が、ゆらりと動く。まるで手招きするように…。盲目の探偵・朱雀十五、初見参。全面加筆訂正による、文庫改訂新版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bellumix
5
昭和9年、吉原にある弁財天には、神隠しがおこるという古い銀杏の木があった。その銀杏の側で発見された男は体に対して頭が表裏逆に…さらに手招きするように両腕が揺れていたという。男の過去も双子の兄弟の神隠しや不穏な事が。吉原の車組にいる盲目の弁護士・朱雀十五は、新聞記者の柏木、刑事の馬場と共に事件に乗り出す。著者のバチカンばかり読んでいたので、オリエンタルなものを(笑)事件が起きて、ごねごね考える時間が長かった気が。最後の方まで何か起きて、解決したの?みたいな終わり方。シリーズで色々と解決するのかな2018/08/19
チェブラリー
5
すべてに説明が付くミステリー なかなか読み応えあり2011/09/22
よね
3
夜中に読んでいたらゾワゾワしてきました。2018/10/15
きな粉
3
レトロで退廃的な雰囲気の中、摩訶不思議な出来事がてんこ盛りです。その全ての謎解きをエピローグでの探偵の語りで明かすという、やや強引な幕引きでした。うーん、釈然としない…。2016/04/28
いくっち@読書リハビリ中
3
探偵SUZAKUシリーズの第1巻。盲目の探偵朱雀十五の登場するミステリー。京極夏彦よりもオカルティック。「姑獲鳥の夏」を読んでからこちらの作品を読むと妙なデジャヴュ感を味わえます。2001/12/31
-
- 和書
- 甘い生活 講談社+α文庫