徳間文庫<br> サラブレッド101頭の死に方

徳間文庫
サラブレッド101頭の死に方

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 550p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198911850
  • NDC分類 788.5
  • Cコード C0195

内容説明

「テンポイント!」山田廐務員が叫び続けながら体を叩く。その呼びかけが涙声に変わるまでに時間はかからなかった。午前8時40分、彼は最後に四肢を伸ばし、小刻みに体を震わせて、栗色の美しい顔を寝ワラに沈めていった。鼻筋に通る流星が少し汚れていた…。ライスシャワー、サクラスターオー、トウショウボーイ、タニノムーティエ、キーストン、シンザン…101頭の戦士は我らに何を遺したか。

目次

第1章 ~1960年代(トキノミノル―忽然と現われ、忽然と去っていった;シンザン―すべてはシンザンから始まった;ナスノコトブキ―廐務員の心を奪った菊花賞馬 ほか)
第2章 1970年代(ヒカルイマイ―ファンの熱い想いに包まれて;コーネルランサー―韓国の土となった優駿;テスコガビー―雪の中に散った青毛 ほか)
第3章 1980年代(シャダイソフィア―最後の夏、ソフィアは帰廐を嫌がった;サクラスターオー―桜の花びらの舞う季節に;ラフオンテース―謎の死 ほか)
第4章 1990年代(サンエイサンキュー―根性娘に「ありがとう」;ライスシャワー―小さなヘビーステイヤー;ワンダーパヒューム―復活の願いもむなしく ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kenitirokikuti

6
図書館にて。ウマ娘物件。戦争中は輜重隊で馬卒だった水上勉が、『馬よ花野に眠るべし』という中編を書いているのを知り、収録された「水上勉全集9」を借りるのでした2021/06/10

夜梨@灯れ松明の火

2
図書館。一頭一頭について、もう少し突っ込んだ話が読みたい2023/12/05

イート

1
直接見ていなくても、競走馬のエピソードはゲームや競馬誌などで伝えられていて競馬ファンにはお馴染み。知っていても泣ける。執筆陣の中に大川慶次郎氏の名前があり、今年のジャパンカップを見ていただきたかった。2020/12/09

shiho

1
大往生から予後不良まで様々な馬生が読める。2020/11/19

コホーー

1
1960年代のトキノミノルから90年代のメモリージャスパーまで、101頭の戦士の死に際を著した本書。栄光の影にあるドラマを知ることもファンにとっては必要なことではないかと思わされます。死因を見ると、レース中のケガもそうですが、案外と腸捻転や放牧中のケガ(急に暴れての骨折)が多く、馬が繊細な動物であることを改めて実感しました。死の間際、痛みに苦しむ馬と治療に苦悩する関係者の逸話は感涙ものです。人間が愛情をもって馬にしてやれる最後の営為は苦しまずに死なせてやることと記述がありますが、この言葉は辛い現実ですね。2019/01/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/38560
  • ご注意事項