内容説明
日常耳にしたり目にしたりするなんでもない言葉や文章を、ちょっと視点を変えて見てみると、そこには人間のおかしさや愚かしさが透いて見えるわけである(あとがきより)。締切間際になっても原稿の書けない作家が、編集者にあてて書き始めた言い訳とお詫び。その枚数はなんと、予定していた原稿の枚数分に…。表題作ほか、身近な題材をシミズ流の鋭い切り口で味付けした傑作パスティーシュ集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
最終バック九番手
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実業之日本社が1988年12月に刊行したものから「浮かばれない男たち」を割愛したもの…古い文庫本の巻末に出ている最新刊広告とか書名と著者名だけの一覧なんかを見るのはとても楽しい…初刷:1999年9月15日…本体533円2011/09/06
源氏星
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本棚眺めていたらふと目に止まり久々に読んでみた。16篇からなる短編集。表題作はもちろん他の作品も良い。特に「よく知っている」(いかにもいそう)「黄色い自転車」(怖いね)「岬の旅人」(これも怖い)「コップの中の論戦」「三流コピーライター養成講座」(これらはいかにも清水さんらしい)などなどきりがない。『国語入試問題必勝法』も読み返したくなった。2016/09/08
てながあしなが
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パスティーシュ・ミステリのショートショート集です。清水義範氏は本当に多彩ですね。パスティーシュのみならず、ミステリも面白かったです。「よく知っている」「黄色い自転車」「解説者たち」「コップの中の論戦」「三流コピーライター養成講座」「超実践的犯罪論」が面白かったです。2015/12/10