内容説明
警視庁を依願退職した早乙女正義に持ち込まれたのは、銀行頭取の令嬢亜矢子のガードという仕事だった。亜矢子が誘拐されるという密告があったからだ。だが、早乙女の一瞬の隙をついて、亜矢子は近所に住む女子中学生と一緒に誘拐されてしまう。その直後「悪魔たち」と名乗る犯人グループが巨額の身代金を要求してきた。二人に接点はない。この二重誘拐は何を意味するのか?緊迫感あふれる傑作ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はんく
2
官能ミステリ的な要素があり個人的に辟易してしまった。このあたりは好みもあるしミステリに何を求めるかで評価は異なるだろう。桃園書房なるアダルトも取り扱うところからの出版で要請があったのか作者が忖度したのかわからないが官能的な部分は特に女に対する嗜好も思考も古臭い男目線で性の歓びにメロメロになって的な女しか出てこない。二重誘拐というミステリとしての発想は実にユニークで素晴らしいのにそれを上手く活かした推理物にしてくれず最後も随分駆け足に終わってしまい物足りなさばかり残った。2018/03/10