内容説明
新宿中央公園で、背中を刺され両眼をえぐられた男の死体が発見された。所持品から、男は坂井広信と判明。マンションの部屋から八千万円近い預金額の通帳と現金二百万円、更に鏡の裏から、北陸の温泉地を巡る予定が記入されたカレンダーが見つかり、十津川と亀井は宿泊ホテルの調査に向った。その矢先、多摩川の河原で腕を切断された女の死体が―。彼女も同じ日に北陸を訪れていたのだった!?長篇推理。
感想・レビュー
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エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
8
「勝手に列車祭」第207弾。文庫コレクション407冊目。。。1998年 6月15日 初版。。。悪の野心家の話であった。強請りのゆすりという卑劣な犯人、しかも政治家まで強請り政治にまで参画しようという野心家であった。吾らが十津川警部が期間内に解決するのだが、悪の取捨選択や高飛車な犯人たち、強請られる人の感情など、とてもよかったと思う。。。まだ特急雷鳥といっていたころの作品である。485系のころか。2018/10/23
安全が大事
2
新宿で発見された遺体から被害者の北陸旅行の計画につながるが、被害者・加害者とも東京中心。エリートから夢破れた者達が、興信所を立ち上げ、恐喝の被害者からの依頼をもとに、一見、ゆすり犯人を殺すゆがんだ正義をふりかざして殺人を繰り返す。しかし、彼らの本音は金と名声であった。十津川警部からかなりクロと思われているさなかにも、ゆすりの腕を使って政治家に取り込み、政治家転身を図ろうとする。夢破れたエリートは肉体労働や無名企業で働けず、つぶがきかない。最後の取り調べの犯人の弁が印象に残った。2019/07/05
FBN
0
1999.1.52007/01/01