内容説明
ラインハルトと貴族連合軍の戦いは終焉を迎えた。だが、新たな風雲が宇宙を巻き込もうとしていた。中立を保っていたフェザーン自治領主・ルビンスキーが帝国側に与することを決めたのだ。帝国に潜入して皇帝を誘拐し、同盟に亡命させるという彼らの陰謀にラインハルトは同意した。微妙な均衡が崩れつつあることに気づかず、皇帝を受け入れる同盟。そしてついに、ラインハルトは同盟に向けて宣戦を布告した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
り こ む ん
32
策謀編と有るようにこの巻は、駆け引きが面白い。駆け引きをしている双方の腹の中と回りの思惑。その策動を推理し、警告を鳴らすもの。誰の手の中で踊らされているのやら?と、再読で結末を知っているにも関わらず…やっぱり侮れないな貴様!となる(笑)解散総選挙の話題で現実世界も策謀だらけ?でも、この物語の雄大さはないのがね。当たり前だけど…なんとなく、同盟を見ているようで情けくも感じる。物語は物語だけれど…読んだらドキッとするんじゃないかな?政治屋さん。2017/09/26
さなえ
15
再読。ヤンが不憫だ。成果を出したその結果がつまり不遇なのだから。ユリアン君も離れてしまったし。全く保身の為の勢力争いしか頭にない政治屋の酷いこと。一方、何もかも手に入れたようで、でも一番大切なものをなくしたラインハルトの空虚も悲しい。何のために戦うのか。三国の勢力図が大きく変わりだす。2018/04/04
Tetchy
14
今まで背景としてしか語られなかった歴史に焦点を当て、小説世界にさらに厚みが加わった。2009/01/01
kumiko
10
ヤンも認めている通り、ラインハルトが凄い所は戦争に勝つために事前にやるべきこと、できることは全てやっておくのに労力をいとわない事か。ただキルヒアイスがいなくなり、ひとりで前に進まなくてはいけないラインハルトが時々痛々しい。2014/08/17
Humbaba
7
人の定めたルールであれば,それを壊すことは可能である.例え長年続いた慣習であったとしても,それは永久不変のものとは限らない.誰もが思い描かない方角から攻めることこそ最も効果的な戦略となり得る.2010/10/16