内容説明
彼はバス停でバスを待っていた。そしてもう五分も虚しく待ち続けている。先客が一人いたというのが、判断ミスの原因だったのだろうか。乗るのは地下鉄の駅まで区間にして三つ、ほんの四,五分である。もし歩けば十五分。つまり、すぐにバスが来れば早く駅に着けるのだが、十分以上待たされるならば失敗ということになる。時刻表は当てにならない。考えるうちにイライラはつのり…(表題作)。抱腹絶倒の傑作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
きゃれら
20
重い本が続いたので、軽く読めるのをと書庫発掘→処分コースの1冊から手に取った。1990年代、平成の始まりの頃の作品集で、今は解決、改善されたネタが多く、ある年齢以下の人はちっとも面白くないと思うけど、僕は(もちろん)面白く読んだ。スマホバス位置アプリ、人事評価シート(通信簿)、家族葬、禁煙当然、冷房温度高め、本当に世の中変わったなあ。2023/08/13
Our Homeisland
19
いつもどおり安定の清水義範節全開でおおいに楽しめました。捧腹絶倒というよりは、「そこにそう来たか!鋭いな。ニヤリ」の連続でした。ふざけてからかって名前を変えたりばかりではなくて、伝統こけしの話では、きちんと正しい名前で説明がされていました。そこに鎌崎温泉と出てきましたが、これも実在する温泉で、入浴施設は6件ほど、古びて風情があるところです。家内の実家から近いので、5回以上は日帰り入浴で行ったことがあります。小さな浴室の施設だったりするのですが、ここのお湯が素晴らしいです。きちんとしたことも書かれています。2026/04/26
BUBI
13
「バスが来ない」・・・こういうの大好きです。「マイルド・ライト・スペシャル」や「きぼこおたく」も好き。著者の後書きに「これほど小さなどうでもよいことを扱った物語はそうはないだろう」とありますが、だからこそ斬新で、いくらでもこの類のを読みたいです。清水義範作品はかなりいろいろ読んでますが、こういうのこそ真骨頂。もう20年も前に刊行された本ですが、今でもバスは来ないし、欲しいタバコはきっと自動販売機にないんでしょう。面白すぎますw2017/04/03
やまだん
8
清水義範の作品は,高校時代から予備校時代までにかけて,古本屋で100円で買って読み漁っていた。久しぶりに読んだが,清水義範らしく,ひねりの効いた目線と,読みやすい文体で書かれており,楽しんで読むことができた。懐かしさもあるが,文体も肌に合う。表題作「バスが来ない」,「お通知表」,「マイルド・ライト・スペシャル」などの作品が好みの作品。表題作の「バスが来ない」は,バスが時間どおりに来ないバス停で,バスを待っている人たちの心の葛藤が描かれており,「うーん,分かる」と思わせる作品に仕上がっている(55点)。2016/03/21
橘 由芽
6
全編通じて、「なんだか落語聞いてるみたいだ」と思ってたら、解説書いてるのが、立川志の輔!で全くおんなじこといってて、実際落語にしちゃったってんだから、さあてえへんだ!w2023/12/07




