内容説明
皇帝の死を契機に、自らの野望を阻む貴族勢力を一掃しようとするラインハルト。しかし、気がかりは自由惑星同盟の智将ヤン・ウェンリーの存在であった。彼はヤンの動きを封じるべく、同盟内部のクーデターを画策する。ヤンの不安は的中し、同盟各地で叛乱が勃発。そしてまた、帝国内でもラインハルトと貴族軍との闘いの火蓋が切って落とされようとしていた!!大きく揺れる両国、そして二人の運命は。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
り こ む ん
38
長期に渡る戦争で多くの兵士が死に、その分の穴を補充する。必然的に社会のあらゆる分野で人手不足となり、国全体の社会システムが弱体化してゆく…正義だと主張し続行する軍。補充する人間が少なくなれば、なるほど未来を担う若者達が駆り出される。日本においての学徒動員…この話は、本当にハッとさせられる…同盟軍の姿を追っていると、世界対戦の日本の姿を見ているよう…壮大な物語だけども…戦争の現実を読める本。2017/09/22
Tetchy
35
全10巻というヴォリュームを考えると、2巻でこの英断を下した作者はものすごい冒険をしたのだと思う。とにかく内容が濃い巻だった。そしてとてつもなく哀しい巻でもあった・・・。2008/12/25
みんにゃりん
18
キルヒアイス退場(;ω;)ネタバレてはいたけれど哀しいものは哀しい。キルヒアイスを喪って茫然自失のラインハルトはちゃんと感情があって安心した。オーベルシュタイン経由でアンネローゼにキルヒアイスの死が知れてしまった場面は余りに幼く、年相応だった。2017/08/16
さなえ
15
再読。しんどいな。半身を失ったラインハルトに。腐りきっていると分かっている政府に従うよりないヤンに。民主主義である自由惑星同盟の政治の酷さに毎回気分が悪くなる。歴史は繰り返すというが、繰り返されることのほとんどは良くないことだ。物語の本質とは全く関係ないけど宇宙空間が絶対零度というのが気になった。一巻にもあったけど。2018/03/17
ぐっちー
13
こうなることを知っていても辛すぎる巻。半身をもがれるその痛みを知った後のラインハルトが凄惨である。同盟側の内乱もヤン1人によって納められ、国の行方は不安だらけである。さあ、ここで外伝1に寄り道してありし日の彼を偲ぶか、本編を先に進めるか。悩む。2011/09/03