出版社内容情報
小説家の槙村朗がパーソナリティーを務めるラジオ番組「A DAY IN YOUR LIFE」は、読者から募集した「何でもない一日、奇跡を感じた一瞬、幸せだった日々、不思議なことがあった日」などの〈あなたの一日〉を読みやすい物語に仕立てて、送っている。
じつは、彼は不思議な能力を持っていて、人が書いた文字を見ると、事実か事実でないかがわかるのだ。
その力もあって、投稿内容の真実を見抜き、物語にしている。
そんな槙村も、不思議な体験を子供の頃にしている。誘拐され、助けに来た父親が殺されたのだが、なぜか犯人の男に奇妙な話を聞かされたということが。
彼はその真相を知りたいと思っていたが……。
「東京バンドワゴン」「花咲小路」などの人気シリーズを執筆し、『国道食堂 1st season』で、2024年度の徳間文庫大賞した著者による最新作。
内容説明
読者から寄せられる奇跡のような一日の体験談を、物語に仕立てて読むラジオ番組。そのパーソナリティを務める小説家。ハートフルだけど、スリリング!
著者等紹介
小路幸也[ショウジユキヤ]
北海道生まれ。札幌の広告制作会社にライター、エディター、プランナーとして勤務。退社後執筆活動へ。メフィスト賞を受賞した『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp‐town fiction』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Karl Heintz Schneider
51
「今日が終わると同時に新たな一日が始まる狭間の一時間。そこにいるあなたの人生の、ある一日をお届けします。」FMのDJであり小説家でもある槇村朗には、ある特殊能力がある。書かれている文章が嘘か本当かがわかってしまう。その色の違いで嘘か本当かを判別することができる。舞台は鎌倉から北海道そしてスペインへと移りミステリー要素もありつつ最後はホロリと。主人公がお便りのハガキを読む場面がほとんど、小路さんには珍しい展開かも。個人的には主人公の「特性」をもっとフューチャーした展開を読みたかったと言うのが偽らざる心境か。2025/04/11
ポチ
36
ラジオのパーソナリティでもある作家の軽く温かいミステリ。小路さんらしいかな。2025/03/22
Roko
30
ラジオ番組「A DAY IN YOUR LIFE」のパーソナリティは、小説家の槙村朗。リスナーから、それぞれが持つある一日に関しての投稿を手紙屋FAXで募集し、それを読みやすい物語にして放送しています。この番組には様々な投稿が寄せられます。槙村には不思議な力があって、書いた人の文字を見ると、それが真実かどうかがわかるのです。槙村には子どもの頃の不思議な体験があって、その時に父親が死んでいる。その真相がよく分からないままなのが、ずっと気になっていて、この番組を使ってそれを調べてみようかと思い付きました。2025/04/13
Hiro
28
東京バンドワゴンシリーズの作家さんらしく、温かい感じの作品だった。2025/03/25
薦渕雅春
27
著者の最新刊か。著者の作品をそんなに沢山は読んでないけど、今まで読んだものにはなかった設定、新しいキャラクター、新しいシリーズものとなるのか? 『ア・デイ・イン・ユア・ライフ。今日が終わると同時に新たな一日が始まる狭間の一時間。そこにいるあなたの人生の、ある一日をお届けします。その日を綴るのはあなた、編んで読むのは私、小説家の 槙村 朗です』 ラジオ番組に寄せられるリスナーからの「ある一日」、そして主人公・槙村 朗の幼かった頃の「ある一日」不思議な物語と共に、チョッとしたミステリーを味わえる面白い作品。2025/05/08