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下手(したて)に居丈高

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  • サイズ B6判/ページ数 213p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784198638498
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

独りわが道をいく平成の無頼作家による大放言。下手に構えつつ、混迷の時代を斬る痛快エッセイ集!

不快なマラソンランナーたち、最終学歴「中卒」に込められた思い、某テレビ番組の怒りの降板劇、友人との取っ組み合い――。地味で孤独で、しかしながらどこまでも激しい日々。頑固者、偏屈者を自認する当代きっての無頼作家が、軽快な語り口で世の不徳義を斬り、返す刀でみずからの恥部をえぐる痛快エッセイ集。異色の芥川賞作家の知られざる素顔が明らかに。

【著者紹介】
1967年東京都江戸川区出身。中学卒業後、港湾荷役や酒屋の小僧、警備員などの肉体労働で生計を立てる傍ら、神田神保町の古本屋に通い、戦後の探偵小説の初版本などを集めていたが、田中英光の生涯を知ってから私小説に傾倒。2003年より小説を書き始め、04年『煉瓦』に発表した「けがれなき酒のへど」が『文學界』12月号に転載され、同誌の下半期同人雑誌優秀作に選出される。07年『暗渠の宿』で第29回野間文芸新人賞受賞。10年「苦役列車」で第144回芥川賞受賞。主な著作に『どうで死ぬ身の一踊り』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『一私小説書きの日乗』等がある。

内容説明

芥川賞、クリスマス、喫煙愛好者の会、編輯者、テレビ番組、私の偽者、同業者…憚りながら申し上げるに―ニコチン、アルコール、小説まみれの日常から垣間見る、俗世の深層。世の不徳義を斬り、返す刀でみずからの恥部をえぐる、静かで激しい無頼の流儀。

目次

下手で来たり
虚名
痛風
不快な“お濠ランナー”
敬する小説家・石原慎太郎氏
中卒者の抗議
根がロマンチストにできてる故に
芥川賞受賞の最大の得
愛飲の酒
ビートたけし氏〔ほか〕

著者等紹介

西村賢太[ニシムラケンタ]
1967年東京都生まれ。中卒。2007年に『暗渠の宿』で野間文芸新人賞、2011年に「苦役列車」で芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

私を知らないと言って。あなたを知らないと言うわ。哀しみの寺スパイ

66
西村賢太のエッセイ集。随筆集は四冊目との事だが、『週刊アサヒ芸能』連載というのが良い。エッセイは賢太ファンにはお馴染みの話題が被る事が多いのだが、週刊誌連載という事で連載時のリアルタイムの話題もあり、今までの随筆集とは一味違う印象。一冊まるごと楽しく読了した。友達はいないという西村賢太の玉袋筋太郎への愛情やダイヤモンド☆ユカイへの気遣いが垣間見える。不健康な暮らしも相変わらずの様で嬉しい。私の憧れだ。自分の情けなさに苦しむ人々をこれからも救ってほしい。その居丈高は志の高さによるものだと信じる。2014/10/04

そうたそ

38
★★★☆☆ 「週刊アサヒ芸能」に連載されていたコラムをまとめたという一冊。西村さんは他にも多数随筆集を刊行しており、それらに書かれているものと時期を同じくして書かれたコラムも少なくないせいか、中身は違えど、既視感はありというものもあった。とはいえ、ユーモア感じる文章やそのエピソードの破天荒さから何度読んでも楽しめるものあるのは間違いない。一見すれば、癖のある人物でとっつきにくく……という感じの西村さんだがエッセイを読んでいると、誰よりもピュアで真っ直ぐな人物なのではないだろうかと思ってしまう。2015/05/08

抹茶モナカ

28
西村賢太さんのエッセイとしては、初めて手にした本になる。私小説という形式だと許せる無頼漢ぶりが、エッセイだと最初鼻についた。西村さんの私小説は古典落語みたいに、語り口調が少し違っても、大筋は変わらないような型の決まったところがあって、滑稽噺を聴く姿勢で読めるのだが、エッセイだと僕には受け付けられない部分もあったし、無頼な話を私小説作品にまで練っている諸作品に慣れていると、雑な文章で小市民的な話を読まされている印象もあった。でも、読んでいるうちに、その崩れた文章にも慣れたのだけれど。2017/04/20

つちのこ

24
2012年11月から『アサ芸』誌上に68回にわたって連載されたエッセイ。くだけた内容なのでサクサク読めるが、そこは硬派な私小説家。エッセイといえども文章の巧さが光る内容。興味深いのは読書家としての姿を小出しに見せているところ。明治大正期の私小説に固執している旨を書きながらも、山本周五郎や松本清張、山田花子の漫画論にも及んでいる。『ビールグラス』と題するエッセイには、四個目となる晩酌用のグラスを下ろすタイミングは還暦近くになると言いつつも、それより先に自らの生が確実に朽ちていることを予言している。2022/03/23

おかむら

24
週刊アサヒ芸能連載のエッセイ。読んだことないわーアサ芸。面白さでいえば日乗シリーズの方が好き。ただ日乗には出てこない情報もあるのでファンとしては読んでおかなくては。ペットボトルを尿瓶代わり常備、とかほんとしょーもない情報ですが…。注ぎ口切り取るときにギサギサにしないこと、とかケンタ丁寧に教えてくれててオカシイ。しょーもない。2015/01/13

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