統計の９割はウソ―世界にはびこる「数字トリック」を見破る技術

竹内 薫【著】

徳間書店（2014/02発売）

• サイズ B6判／ページ数 245p／高さ 19cm
• 商品コード 9784198637064
• NDC分類 350.1
• Cコード C0033

出版社内容情報

待機児童ゼロって本当？　新聞の世論調査って信用していいの？　世にはびこる「ウソつき数字」のトリックを暴く！

『半沢直樹』は本当に日本人の４割が見たの？　携帯電話キャリア「つながりやすさダントツ１位」って言いすぎでは？　ダイエット食品の広告「96.5％がヤセた」の根拠って？　世の中にはこうした「思わせぶりな統計数字」がはびこっています。そして私たちは、これらの「トリック」にだまされがち。そこで本書は、実際に発表された具体的な数字を例に挙げながら、トリックのタネを明かしていきます。まったく新しい「統計エンタメ本」の誕生です！

【著者紹介】
1960年生まれ。サイエンス作家。東京大学教養学部、同理学部物理学科卒業。理学博士。科学評論、エッセイ、講演などを幅広くこなす。NHK「サイエンスZERO」ナビゲーター、フジテレビ系「たけしのコマ大数学科」解説担当などテレビでも活躍中

内容説明

官公庁発表の統計数字、企業プレスリリースの誇大広告、ブラック企業経営者の弁明…思わせぶりな数字にだまされるな！世界の本質を見誤らないための「統計学超入門」。身近に溢れるデータを直接見ながら、陥りやすい間違った読み方や、統計的目線での正しい読み方を解説。

目次

第１章　グラフにご用心！―「作図」のトリック
第２章　視聴率はウソをつく―「誤差」のトリック
第３章　都合の悪い数字は隠しておこう―「比較」のトリック
第４章　ブラック企業や否や？―「平均」のトリック
第５章　結論ありきのアンケート調査―「質問」のトリック
第６章　手軽に人をだます技術―「サンプル」のトリック
第７章　意味のない数字―「抽出」のトリック

著者等紹介

竹内薫［タケウチカオル］
サイエンス作家。１９６０年、東京生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[壱萬弐仟縁]

数字だけを信じすぎると、間違った感じ方にさせられてしまったり、裏にあるものが見えなくなってしまうことがある（００３頁）。まさしく、落とし穴だ。章末に明快な結論が出る。コラムもたまにある。緩急ある構成。常に「誰が」グラフを描いたかに注意せよ！（０３３頁）カール・フリードリヒ・ガウスの正規分布の発見（０５８頁～）。視聴率については、１％とか、０．１％とか、誤差があるというので、あまりにそのような違いにこだわるのはどうか、ということのようだ（０６８頁～）。　

2014/07/08

[akinbo511]

宣伝広告、新聞記事、政府発表データなどを見るうえで疑ってかかった方がよいポイントを具体例を挙げて説明してくれる。既知のことも多々あったけれど、知らなかったことも多く、なるほどと思った。種々の統計学の手法を考案した学者の解説コラムがあり、そんな手法も習ったかも？と学生時代の統計の先生の顔を懐かしく思い出した。

2014/08/12

[みどるん]

ノンフィクションに影響されやすい人は要注意。それが見る人を意識して編集されているように、統計も視線を気にして情報を取捨選択されている。そんなこと知ってるよと言われればそれまでですが。調べるのが面倒くさくて意外に結構騙される。

2014/09/10

[みんく]

帯に「思わせぶりな数字にだまされるな！統計学超入門」と書いてある通り、サクッと読める統計の本。簡便な誤差計算法は便利！そして、統計を使えば自分に都合のいいデータで誇大広告を出せる。さらに、統計を知ってれば、その数字トリックを見破れる。ただ、読んでいると、疑問に思う部分もある。結局、サンプル数はどのくらいあればいい？確かに、1万個の碁石が入っている袋から2個を取り出したんじゃ、サンプル数は少ない。でも1億個の碁石の入った袋から2万個の碁石を取り出せば十分な気がするが？どちらも全体の0.02％だけれど・・・？

2020/03/09

[GYO]

平均と歳頻度の違いやグラフの単位や配置、質問の仕方や流れ、数字の対象の矛盾の紐解きは素晴らしいです。アンケート対象者の少なさから発生する誤差はたあると思いますが、英語が出来る人の年収が高いのは単純に高学歴て高収入であるという現象であるかもしれないですし、待機児童の数字を出すのに計算せずとも入園希望者から受け入れられなかった人数を数えれば解ります。しかし、数学や物理学を分かりやすく説明し、歴史の背景まで学べる教科書です。前回の読んだ図書にやや劣ると感じてたら、あとがきで書き手が別の方でした。

2016/07/17