内容説明
凍雨―。降られると、雪より辛い、冷たい雨。地元のタクシー運転手の声が、深江の脳裡にこだまする。標高一九二二メートル。福島県北部に位置する単独峰、嶺雲岳。この山を久しぶりに訪れた深江信二郎は、亡き親友植村の妻真弓と、遺児佳子の姿を垣間見る。一方、無頼の男たちを束ねる遠藤達也も入山。彼らを追う中国人組織も現れ、激烈な銃撃戦が開始された。深江と母娘は、その争いに巻き込まれてしまう。山が血で染まっていく…。奴らの正体は?深江と母娘の過去の因縁とは?気鋭が冒険小説に新境地を拓いた、傑作長篇。
著者等紹介
大倉崇裕[オオクラタカヒロ]
1968年生まれ。京都府出身。学習院大学法学部卒業。97年「三人目の幽霊」で創元推理短編賞佳作受賞。98年「ツール&ストール」で小説推理新人賞受賞。2001年、『三人目の幽霊』で単行本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
初美マリン
75
サスペンスドラマのようだった2018/12/19
takaC
57
なんだか中途半端な話でした。こんな事件が現実的なのかわからないし、こんな人たちが現実的なのかもわからないから。後の方の対決ほど(描写が)手抜きだった気がするし読後感モヤモヤ。山を穢した罰じゃない?(著者に)2013/05/05
ゆみねこ
35
亡き夫の慰霊登山をする母と子、時を同じくして山に入り込む無頼の男たち、その男たちを追う中国人組織。次々にバイオレンスなシーンが現れスピーディーな展開。でも、内容的には今一つ。残念でした。嶺雲岳1922m、どの山がモデルになっているのだろう?2014/02/08
み
29
読みながらデジャブ???登録する際に、文庫で読んでいたことを知る(>_<)記憶が…。倉持さんとの作品を読んだ後なので、深江さんに肩入れでき、楽しみました。2021/08/28
ミーコ
28
初読みの作家さん。ハチャメチャ劇でした。 途中 何回も挫折しそうになりましたが 後半から少し面白くなりました。 でも 今ひとつだった感が残りました。2019/08/10