内容説明
舞台は十八世紀の英国。行商人オーティスは、望まれない赤ん坊をロンドンにある「コーラム養育院」に連れていく、慈善の仲買人として知られていた。だがオーティスには、実は恐ろしい裏の顔があった。残忍な仲買人の父と汚れなき魂を持つ息子ミーシャク、ミーシャクが心寄せる天使のような少女メリッサ、メリッサと惹かれあう領主の後継ぎアレクサンダー、そしてアレクサンダーとともに音楽家になる夢を追う、貧しくも撥刺とした少年トマス。やがて、メリッサがある秘密を抱えてしまったとき、少年たちの運命にオーティスの影が…。様々な人物が織りなす愛と友情、絆と葛藤。物語を彩る音楽の描写が美しい余韻を残す、痛ましくも力強い群像劇。二〇〇〇年度ウィットブレッド児童文学賞受賞、カーネギー賞候補作。10代から。
著者等紹介
ガヴィン,ジャミラ[ガヴィン,ジャミラ][Gavin,Jamila]
1941年インド生まれ。インド人を父にイギリス人を母に持ち、11歳の時、英国に移住。伝統ある音楽院トリニティ・カレッジでピアノを専攻し、卒業後はBBC(英国放送協会)で音楽の仕事に携わる。結婚して二児の母となったのち、1979年に「The Magic Orange Tree」で作家デビュー。インドを描いた作品が多いなか、十八世紀の英国を舞台にした『その歌声は天にあふれる』で、2000年度ウィットブレッド児童文学賞を受賞、カーネギー賞候補にも選ばれた。他に、ガーディアン賞候補となったSurya三部作など優れた作品がある。英国グロスターシャー在住
野の水生[ノノミオ]
東京生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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