内容説明
複合型超高級マンション・ソナーレを巡る構図。新入居者は貧乏地元住民など一顧だにしないスノッブなハイソ&セレブ。そのハイソを警護する貧乏アルバイト警備員。マンション専用バスの小心な運転手。破滅的家庭環境からギャング化する中学生。宅配ピザのアルバイトで糧を得るカメラマン志望の若者。誰にも邪魔されずひっそりと暮らすことだけが願いの近隣ホームレス。そのホームレスを喰いものにして保険料を掠めとる暴力団。スラム化する街をテーマにミュージッククリップを制作する教祖的ミュージシャンとデザイナー。彼らの私利私欲が恐るべき大暴動へと繋がってゆく…。
著者等紹介
戸梶圭太[トカジケイタ]
1968年東京生まれ。学習院大学文学部卒。98年『闇の楽園』で第3回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。作家活動と並行して『Jの利用法』ほか自主製作映画4本を監督。イラスト、写真、クレイアートにも才能を発揮する
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Carlos
33
B級ホラーコメディな作品。映画化は少し厳しいか。結構楽しめた。東京時代、綾瀬に一年ほど住んでた。懐かしいな。2020/11/06
のじ
4
いかにも戸梶さんらしい、安い人たちがたくさん出てくる話。いくらなんでもここまではねぇだろうと思うけれども、微妙なリアルさも感じなくもない。2021/02/11
ぴよっ子@読書停滞中
4
戸梶圭太さん3作目読破。まだ3作しか読んでないんですが、この作者さん、貧富の差というかヒエラルキーものが得意なんでしょうか?グロ表現と文章のリズムと時々ある冷静な突っ込みがクセになります。2011/02/14
岡 幸治
4
戸梶ワールド全開!いつもは最後にストーリーが崩壊するのにこの本は比較的読後の満足感がありました。2010/09/29
ぴんく
3
まさかの綾瀬逆指名(笑)問題にならなかったんだろうか?底辺な人々書かせたら一流ですね。登場人物が増えてどこへ向かうのか心配してしまうほどだったけど、はちゃめちゃにえいやー!でまとめた感あります!まあ、よくもわるくも戸梶さんらしい一冊!2015/01/31