内容説明
WTO、IMF、そして世界銀行―世界経済の安定と、発展途上国の援助を使命とするこれら国際経済機関が介入した地域に何が起こったか?東アジア、ロシア、東欧、アルゼンチン、そしてアフリカ諸国は、すべてさらなる経済的困窮へとおちいってしまったのだ。一体それはなぜか?そうした機関が押しつけた貿易の自由化や民営化で、利益を得たのは誰だったのか?2001年ノーベル賞経済学者が、大国のダブル・スタンダードに左右されたグローバリズムの怖さを訴える衝撃の書。
目次
序 最も不透明な機関IMFとアメリカ財務省の偽善
第1章 国際機関が約束したグローバリズムの恩恵
第2章 破られた約束
第3章 民営化・自由化の罠
第4章 東アジアの危機―大国の利益のための「構造改革」
第5章 誰がロシアを見捨てたのか?
第6章 アメリカを守る不公正な「公正」取引法
第7章 「中国の成功」と「ロシアの失敗」
第8章 収奪者たちの論理
第9章 世界を幸せにするグローバリズムの道
著者等紹介
スティグリッツ,ジョセフ・E.[スティグリッツ,ジョセフE.][Stiglitz,Joseph E.]
1943年生まれ。アーマスト大学卒業後、マサチューセッツ工科大学大学院に進み、英国ケンブリッジ大学へ留学。博士号を取得。エール大学をはじめオックスフォード、プリンストン、スタンフォード大学で教鞭をとる。ミクロとマクロの経済学を統合する新パラダイムを確立し、情報、インセンティブ、技術革新などの問題に新しい光をあてた。1993年3月、クリントン政権の大統領経済諮問委員会(CEA)に参加、95年6月よりCEA委員長に就任し、アメリカの経済政策の運営にたずさわった。1997年1月にCEA委員長を辞任後、世界銀行の上級副総裁兼チーフ・エコノミストを2000年1月まで務める。「情報の経済学」を築き上げた貢献により2001年のノーベル経済学賞を受賞。アメリカのスター的経済学者であり、「50年に1人の逸材」と賞賛されている。現在はコロンビア大学教授
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