内容説明
天下統治の力学。五百年におよんだ春秋戦国の分立抗争は、始皇帝による統一、項羽・劉邦の死闘を経て、漢帝国へと収斂してゆく。巨大専制国家を舞台にくりひろげられる権力と人間のドラマ。
目次
1 最初の帝国―秦
2 楚漢の争い―項羽と劉邦
3 漢帝国の成立
4 武帝の時代
5 衰退への道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
百木
2
秦の統一から前漢の終わりまで。人物のエピソードを拾いながら大まかな流れを把握できる。解説、注釈も親切で良い。宣帝とその子元帝の話にある儒学を建前とし法家思想に基づいた実質的な統治に言及した目線なんかは現代にも十分通ずる現実主義が垣間見える。2018/02/04
いろはすーほ
1
秦代から前漢の衰退期まで。項羽と劉邦が特に面白かった。劉邦が猜疑心からかどうかは分からないが、統一後に功臣を粛清したのは、えぐい話ではあるが、粛清したからこそ漢がこれだけ長く続いたのかもしれないと感じた。呂后の専横はなんとかならなかったのかって気はします。秦の始皇帝が中国を統一していなければ今の世界はどうなっていたのかなって気はする。2015/12/27